Cygamesは、3月22日、23日の2日間で『ウマ娘 プリティーダービー』のライブイベント「ウマ娘 プリティーダービー 5th EVENT ARENA TOUR GO BEYOND -NEW GATE-」を開催した。本稿では、DAY2の様子をレポートしていく。



なお、DAY2の出走メンバーは以下の通り。

【出走メンバー】※敬称略
Machico(トウカイテイオー役)
徳井青空(テイエムオペラオー役)
衣川里佳(ナリタブライアン役)
小倉唯(マンハッタンカフェ役)
上坂すみれ(アグネスタキオン役)
咲々木瞳(アドマイヤベガ役)
渡部優衣(ウイニングチケット役)
田中あいみ(ビコーペガサス役)
前田佳織里(ナイスネイチャ役)
田澤茉純(イクノディクタス役)
花井美春(ツインターボ役)
矢野妃菜喜(キタサンブラック役)
真野美月(サクラローレル役)
松岡美里(タニノギムレット役)
夏吉ゆうこ(シュヴァルグラン役)
奥野香耶(ヴィルシーナ役)
伊藤彩沙(ヴィブロス役)
福嶋晴菜(ダンツフレーム役)
藤本侑里(ジャングルポケット役)
河野ひより(ノーリーズン役)
春日さくら(ヒシミラクル役)
秋奈(ドゥラメンテ役)
小島菜々恵(ラインクラフト役)
佐藤榛夏(シーザリオ役)
根本優奈(エアメサイア役)
希水しお(デアリングハート役) 

■アリーナツアーもいよいよ終幕！　劇場版新曲も初披露のDAY2レポート

Cygamesは、『ウマ娘 プリティーダービー』のアリーナツアーライブイベント「ウマ娘 プリティーダービー 5th EVENT ARENA TOUR GO BEYOND -NEW GATE-」を、3月22日、23日の2日間にわたって開催した。

DAY2公演も、16時と早めの時間からの開演にも関わらず、土曜日ということもあってか配信のコメントも大いに盛り上がりを見せ、リアル、ネットを問わずにライブ観戦者の多さを感じられた。

ライブのオープニングトークはイクノディクタス役の田澤茉純さんと、ツインターボ役の花井美春さん、ナイスネイチャ役の前田佳織里さんの3人が寝ながら登場。トレーナーの呼びかけで目覚めるという演出でスタート。シークレットゲストとしてアニメ3期で解説役の声優を担当した元プロ野球選手の山本昌広さんも登場した。

1曲目の「Comeback Story V」も、幾度となく聞いてきたが千秋楽公演ともなると。感慨深い。この日も初出走メンバーが参加しているが、安定感のあるパフォーマンスを見せてくれた。同じ曲であっても、公演を重ねるごとにクオリティが向上していくのはツアーの見どころのひとつだ。

 今回、初出走となるのはダンツフレーム役の福嶋晴菜さん、ノーリーズン役の河野ひよりさん、エアメサイア役の根本優奈さんの3名だ。いずれもゲーム中に実装されていないキャラクターであり、当然『ウマ娘』のライブでの歌唱も初めてとなるのだが、いずれも堂々したダンスを見せてくれている。

2曲目は、早速新シナリオ「U.A.F. Ready GO! ~アスリートのキラメキ~」のウイニングライブ曲「爆熱マイソウル」から始まり、初出走のメンバーも含めた構成で会場をヒートアップさせていく。ちなみに、DAY1と同様に、歌唱前にはゲーム内に登場したアスリート競技を演じながら登場している。

3曲目からはソロ曲のパートに入り、まずはヒシミラクル役の春日さくらさんがステージに登場した。いきなり歌には入らずDAY1に出走していた中村カンナさん演じるナリタトップロードと、春川芽生さん演じるシンボリクリスエスからの手紙を読む演出から始まり、前日からのバトンを引き継いだ。

ビコーペガサス役の田中あいみさんによる「一撃入魂☆ペガサスパンチ」では、曲の途中でナリタブライアン役の衣川里佳さん、アグネスタキオン役の上坂すみれさん、サクラローレル役の真野美月さんが登場し、ヒーローショーが差し込まれた。ステージを飛び出して観客席まで広く使い、キャストが場内を駆け巡るというファンサービス満載の1曲となった。



さらに、5曲目ではシークレットゲストの上田瞳さんがダンサーとともに観客席に登場し、「ピスピス☆スピスピ ゴルシちゃんのうた」を歌いながら、観客席の間を練り歩いた。間奏では、問題児のゴールドシップらしい演出も満載だった。

コミックの「ウマ娘　ピスピス☆スピスピ　ゴルシちゃん」を宣伝し、大砲を打ち上げ、ゴリラのフィギュアに語りかけ、ドンジャラを始め……もはや歌っている時間よりもふざけている時間が長いというゴールドシップらしさあふれる演出で楽しませてくれた。

6曲目「ぼくらのブルーバードデイズ」では一転して、シュヴァルグラン役の夏吉さん、ヴィルシオーナ役奥野さん、ヴィブロス役の伊藤さんによる3姉妹のアイドル感溢れるステージパフォーマンスで会場を釘付けにした。



7曲目からは雰囲気を変え、Machicoさん、徳井さん、衣川さん、渡部さん、田中さん、真野さん、福嶋さん、藤本さん、河野さん、小島さん、佐藤さん、根本さん、希水さんらによる「DRAMATIC JOURNEY」が歌われた。旅立ちをテーマにしたこの楽曲は、これまではライブの終盤に歌われることが多かったが、この日は早い段階に持ってくる珍しいセットリストになっている。

8曲目は、DAY1と同じくアニメ3期のエンディングテーマの「アコガレChallenge Dash!!」だが、DAY１ではオリジナルメンバーをベースにした構成だったのに対し、DAY2はオリジナルメンバーはMachicoさんと矢野さんのふたりに、前田さん、田澤さん、花井さん、松岡さんの4名を加え、いつもとはちょっと違うバージョンになっていた。

9曲目「彩 Phantasia」は、桜花賞、オークス、秋華賞といったレースで優勝を飾ったイクノディクタス、ヴィルシーナ、ヴィブロス、ラインクラフト、シーザリオ、エアメサイア、デアリングハートで構成され、それぞれを演じる田澤さん、奥野さん、伊藤さん、小島さん、佐藤さん、根本さん、希水さんがステージに上がった。



これで前半パートは終了し、いつものコール＆レスポンスのコーナーに突入する。1組目はチームカノープスとなる田澤さん、前田さん、花井さんの3人は、大阪らしく「すっきゃねん！」を客席に要求した。次に、春日さんは「葦毛！」に対し「最高！」とレスポンスさせたところ、上田さんは「青二！」「最高！」と所属するプロダクションの宣伝まで挟み込んだ。

伊藤さん、夏吉さん、奥野さんのターンでは「ヴィルシーナ」に「べっぴんさん！」、「シュヴァち」に「かわええな！」、「ヴィブロス」に「ええ子やな！」と、3姉妹の自己肯定感を高めるコール＆レスポンスで会場が一体となった。この後、ライブパートに入る前には山本昌広さんも「ウマ娘！」「大好き！」でコール＆レスポンスに挑戦する一幕も見られた。

再開したライブパートは「winning the soul (High-voltage Ver.)」は、日本ダービーを制したウマ娘を演じるMachicoさん、咲々木さん、渡部さん、松岡さん、藤本さん、秋奈さんの6名が熱唱し、会場のボルテージも一気に最高潮へ！



11曲目からはまたソロ曲のパートに戻り、小倉さんの「楽園」につながっていく。スピード感のある曲ながら、ゆったりとした歌い方をする難しい楽曲だが、小倉さんはこれを完璧に歌い上げた。

12曲目「シャドーロールの誓い (The Solid Revision)」は、ナリタブライアンのソロ曲で、2012年にアレンジされたバージョンになっている。この曲自体、ライブで披露するのは久々になるはずだが、変わらず力強い歌声を聞かせてくれた。

13曲目の「ライトレス」はアグネスタキオンのソロ曲だが、アグネスタキオン演じる上坂すみれさんだけでなく、ライバルであるマンハッタンカフェ役の小倉唯さんもステージにあがり、ライバル共演を果たした。



このあと、シュヴァルグラン役の夏吉さんも自身のソロ曲「僕が憧れた青」を披露している。サビの高音が印象的できれいなイメージであると同時に、生で披露するにはなかなかハードルの高い曲だが、夏吉さんは堂々と歌い切ってみせた。

このパートの締めは徳井さん、衣川さん、上坂さん、咲々木さん、前田さん、真野さん、奥野さん、春日さん、根本さんによる「Ms. VICTORIA (The Legends Ver.)」。今回初出走の根本さんも交じり、ベテランにも負けない堂々とした歌唱を披露した。

ライブの中間となる花火大会パートでは、上坂さん、小倉さん、渡部さん、松岡さん、秋奈さん、徳井さん、福嶋さん、河野さん、藤本さん、咲々木さんが大砲を持ち、トロッコも使って観客席に向けてテープの花火をあげた。

さらに、タニノギムレット役の松岡美里さんがこの日誕生日だったということで、ろうそくに見立てた赤のペンライトで会場を埋め尽くし、バースデーソングのプレゼントと、ペンライトを吹き消す演出でサプライズのお祝いが行われた。

ライブもいよいよ後半に入り、16曲目のシーザリオ役の佐藤さんからは、新規キャラクターを演じるキャストたちによるソロ曲のラッシュとなっている。佐藤さんが歌う「朝露は大河の夢を見る」はミュージカルさながらの壮大な曲調が印象的で、非常にステージ映えする。

 

17曲目となるデザリングハートソロ曲「QueenBee」はダンサブルな楽曲であり、キレのあるダンスをしながら歌唱する姿は、一流アーティストのソロライブのような風格だった。

根本さんが歌うエアメサイアのソロ曲「十帰りの花」は、ゆったりと語りかけるような優しい曲でありながら、力強く言葉を放つサビの歌い方にギャップがあり、とても印象に残る。

そして、ラインクラフトのソロ曲「Over a Tiara」は、タイトルの通りトリプルティアラに挑戦するラインクラフトの心情を明るく前向きに歌った曲で、小島さんの元気な歌声がよくマッチしている。



20曲目には、新曲「Unite!!」をこのパートでソロ曲を歌った小島さん、佐藤さん、根本さん、希水さんの4人ユニットで披露した。

いよいよライブも終盤に向かうところだが、Machicoさん、矢野さん。上田さん、根本さん、小島さん、佐藤さん、希水さん、衣川さん、奥野さん、田中さんによるトークパートを挟む。この日もDAY１で行われた、アニメ2期オープニングテーマの「ユメヲカケル！」の大合唱を実施し、会場は一体となった。

最後のライブパートの幕開けは、ロック風にアレンジされた「GIRLS' LEGEND U (The Infinite Ver.)」からスタート。観客も一緒に「Wow Wow」の雄たけびをあげ、配信で見ていても空気が震えているように思えるほどの力強さを感じた。数ある楽曲のなかでもライブ向けの一曲だ。

22曲目「Go This Way」は小倉さん、上坂さん、矢野さん、夏吉さん、奥野さん、伊藤さん、秋奈さんが歌った。サビの「前へ」と伸ばす部分では秋奈さん、夏吉さんの伸びやかな声が印象に残った。



23曲目「We are DREAMERS!!」は、Machicoさんや、田中さん、花井さんなどの元気な歌声が特徴的なキャストが揃い、勢い溢れるパフォーマンスを見せてくれた。配信では、ドローンを使ったダイナミックなカメラワークもあり、見た目でも勢いを感じられた。

アニメ3期のオープニングのアレンジ版「ソシテミンナノ (Breaking The Limit Ver.)」は、24曲目に使われ、前田さん、田澤さん、花井さん、矢野さん、夏吉さん、伊藤さん、秋奈さんがステージにあがった。間奏では巨大スクリーンのアニメを背景に、矢野さんのソロダンスパートがあり、キタサンブラックへのエールや実況の声もあり、アニメをリアルタイムで視聴していた時の熱狂を思い出させてくれた。

25曲目では、なんと劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』の主題歌「Ready!!! Steady!!! Derby!!!」を、劇場版に登場するウマ娘のキャストである小倉さん、上坂さん、福嶋さん、藤本さんが披露してくれた。これもレースへの強い情熱を感じさせる曲になっており、聞いていると劇場版への期待がますます膨らんでいく。



ここで、劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』について、公式ノベライズが発売されることが発表された。価格は税込880円で、初回出荷限定の特典としてジャングルポケットのイラストカードが付属する。発売日は5月28日が予定されている。



また、この主題歌「Ready!!! Steady!!! Derby!!!」のCDも発表された。劇場版楽曲をすべて収録したアルバムとして5月24日から発売される。



DAY2の締めとなる26曲目には、DAY１と同じくアプリ版『ウマ娘』の新OP「U.M.A. NEW WORLD!!」を全員で歌唱した。キャストが並び立ち、同じ振り付けでパフォーマンスする様子はやはり壮観である。



これで終わるはずもなく、アンコールの声は鳴りやまず、せっかくの千秋楽公演はまだまだ続く。

アンコールはいつもの楽曲……なのだが、その前にいくつか新情報が発表されている。

まずはフィギュア情報から。Phat!からはアドマイヤベガのスケールフィギュアが商品化決定。コトブキヤでも劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』に登場するアグネスタキオンとマンハッタンカフェのスケールフィギュアの商品化が発表された。





Xの『ウマ娘』公式アカウントのスペースで実施される公式放送「ぱかスペース！」では、第4公演出走メンバーによるトークを生配信予定。3月30日（土）はDAY1出走者、31日（日）はDAY2出走者が出演予定で、両日ともに19時からスタートする。




ゲーム内では、第4公演のセットリストがジュークボックスに追加される。3月29日の更新以降からゲーム内で聴けるようになる。



また、新たなリアルイベントとして、「ウマ娘 プリティーダービー TWINKLE CIRCLE」が発表された。内容はまだ詳しく公開されていないが、トーク、バラエティ、ライブと内容は盛りだくさんのようだ。開催時期は2024年夏を予定しており、全国5都市で開催される。





そして、今回の第4公演のBlu-rayディスクは、第3回の東京公演とセットで制作されることが発表された。詳細はまだ不明となっており、追って公開される。



劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』の公開を記念して、アニメ『ウマ娘 プリティーダービー ROAD TO THE TOP』を、新規カットを追加し、5.1chサラウンドで収録した劇場再集録版として5月10から2週間限定でロードショーされることも発表された。入場者プレゼントとして、絵柄ランダムの描き下ろしミニ色紙もプレゼントされる。

 


アンコール公演1曲目は、東京公演から新たな定番となっている「トレセン音頭」だ。千秋楽公演のアンコールということもあってか、これまで以上にキャストの熱も入っているように感じられた。ステージを所せましと動き回り、思い思いのパフォーマンスを見せてくれた。



そして、2曲目は明坂聡美さん、山本昌広さんも加わっての「うまぴょい伝説」で締めくくり。やはりどれだけ歴史を刻んでも『ウマ娘』ライブの決定版はこの曲なのだろう。キャストも観客をすべてを出し切るほどの声をあげ、このアリーナツアーでも一番の盛り上がりを見せながらDAY2公演も幕を閉じた。



アリーナツアー千秋楽公演でありながら、新規要素も盛りだくさんで、新キャラクター、新曲、そして劇場版アニメと、これから先の展開への期待も膨らむ。3周年を迎え新たなスタートを切った『ウマ娘』から今後も目が離せそうにない。

（取材・文 ライター：宮居春馬）

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