KADOKAWA、韓国BY4M STUDIOと日本のラノベやコミックなどを翻訳出版する合弁会社を設立…越境メディアミックス展開にも挑戦

KADOKAWA<9468>は、3月5日、韓国における総合エンターテインメント企業であるBY4M STUDIOとの間で、文芸・ライトノベル・コミックなど日本のコンテンツを翻訳出版する合弁会社を設立することを明らかにした。合弁会社は、BY4Mの出版事業部門を切り出す形で新設する会社で、KADOKAWAが有償増資により当該会社の55%を取得する。社名や所在地はみていで、2024年5月以降に設立する。

合弁会社は、KADOKAWAが保有する多彩なIPをBY4Mが培ってきた韓国でのデジタルマーケティング力とメディアミックスの影響力を生かすことで、韓国市場でさらに拡大展開を目指す。また、韓国発のIPの発掘や日本・韓国それぞれを起点とした越境メディアミックス展開にも取り組む予定だ。

BY4Mグループは、2017年に設立した若い企業グループながら、創業時より独自に保有していたSNSチャンネルなどの媒体力を軸としたデジタル広告マーケティングの実行力とベンチャー企業ならではの革新性を武器に、エンターテインメントおよびコンテンツ産業全般の消費者動向の知見を基盤とした総合エンターテインメント企業へと進化している。

2019年に出版事業を立ち上げ、KADOKAWA作品である小説『今夜、世界からこの恋が消えても(通称:セカコイ)』や『西由比ケ浜駅の神様』の韓国語版書籍を刊行。2021年、2022年連続で韓国内の外国語翻訳小説の中でトップ作品として大ヒットさせるなど、短期間で多くの実績を作ってきた。

また、2022年には映画事業に進出し、映画版『今夜、世界からこの恋が消えても』の韓国配給とマーケティングを通じて、韓国内の歴代日本実写映画最多観客数を更新した。映画事業発足2年目に2023年韓国映画最大のヒット作である『犯罪都市3』、『ソウルの春』などの作品投資に成功するなど総合的なコンテンツメディアミックス展開が実現できる企業グループとして成長している。

株式会社KADOKAWA
http://www.kadokawa.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社KADOKAWA
設立
1954年4月
代表者
代表執行役社長CEO 夏野 剛/代表執行役CHRO兼CLMO 山下 直久
決算期
3月
直近業績
売上高2554億2900万円、営業利益259億3100万円、経常利益266億6900万円、最終利益126億7900万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9468
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