【ゲーム株概況(5/9)】増配評価しグリーが大幅高 "増益見通し"のDeNAは年初来高値も反落 ドリコムは大幅安後も下落続く

5月9日の東京株式市場は続落。日経平均株価は、前日比128円39銭安の3万8073円98銭でこの日の取引を終えた。前日の下落の反動で一時は220円を超える上昇となる場面もあったが、利益確定の売りに押されたという。ハイテク株が相場を圧迫したものの、決算を手がかりにした個別株物色は活発に行われた。

こうしたなか、ゲーム関連株を見ると、グリー<3632>が商いを伴って3日続伸。前日5月8日に第3四半期決算を発表するとともに、配当方針の変更を発表しており、2024年6月期の期末配当予想を前期比5.5円増配の1株当たり16.5円とすると発表したことが市場の関心を集めた。

イー・ガーディアン<6050>が続伸。通期業績予想を下方修正したが、期末配当予想の上方修正や株主優待制度の新設などが評価され、前日はストップ高まで買われた。前日大きく売られた任天堂<7974>は反発。

このほか、決算発表を控えていたアカツキ<3932>やKADOKAWA<9468>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、コナミグループ<9766>などが買われた。

他方、ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>が反落。前日開催の決算説明会で、27年3月期のNon-GAAP営業利益150億円を「コミットメント」とし、今期から増益に転じていく見通しと述べたことが材料視されて一時年初来高値を更新したものの、その後は利食い売りに押された。

なお、CLSA証券は、DeNA株のレーティングを「Sell」から「アンダーパフォーム」に格上げするとともに、目標株価を1450円から1720円に引き上げたとの観測が出ている。

このほか、ドリコム<3793>が3日続落。特に目立った材料は観測されていないが、5月7日に出来高を伴って大きく下げた後、さえない展開が続いている。材料は観測されていないが、一部で追証に関連した強制決済ではとの声もあったが、真偽は不明。なお、同社は、5月13日に2024年3月期の決算発表を控えている。