任天堂、24年3月期決算は営業益4.9%増の5289億円 円安追い風、マリオ映画も貢献 『ゼルダtotk』2061万本などミリオンは31タイトルに

任天堂<7974>は、5月7日、2024年3月期(24年4月~25年3月)の連結決算を発表し、売上高1兆6718億6500万円(前の期比4.4%増)、営業利益5289億4100万円(同4.9%増)、経常利益6804億9700万円(同13.2%増)、最終利益4906億0200万円(同13.4%増)だった。

・売上高:1兆6718億6500万円(同4.4%増)
・営業利益:5289億4100万円(同4.9%増)
・経常利益:6804億9700万円(同13.2%増)
・最終利益:4906億0200万円(同13.4%増)

 

ハードとソフトの堅調な販売に加えて、為替の円安が追い風となったようだ。同社によると、売上高が944億円、営業利益で350億円の効果があったという。さらに為替差益が218億円増の615億円を計上したとのこと。

同社によると、ミリオンセラータイトルはソフトメーカーのタイトルも含めて31タイトルだった。『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』が2061万本、『Super Mario Bros. Wonder』が1344万本、『Pikmin 4』が348万本とそれぞれ好調な販売を記録した。

また、『マリオカート8 デラックス』が818万本(累計販売本数6197万本)の販売となるなど、2023年4月に公開した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の効果もあり「マリオ」関連タイトルも順調に推移した。

ハードウェアの販売台数は1570万台(前期比12.6%減)、ソフトウェアの販売本数は1億9967万本(前期比6.7%減)となり、ともに販売数量は前期比で減少したが、発売から8年目に入ったプラットフォームとしては堅調な販売状況となった。

ゲーム専用機におけるデジタルビジネスでは、Nintendo Switchのパッケージ併売ダウンロードソフトや追加コンテンツが好調に推移したことに加え、Nintendo Switch Onlineによる売上も増加した。さらに、円安による為替の影響もありデジタル売上高は4433億円(前期比9.4%増)となった。

モバイル・IP関連収入等については、主に『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』関連の売上が発生したことにより、売上高は927億円(前期比81.6%増)となった。

また、為替差益や受取利息が大幅に増加したことも経常利益と最終利益を押し上げた。

 

■2025年3月期の業績見通し

2025年3月期の業績は、売上高1兆3500億円(前期比19.3%減)、営業利益4000億円(同24.4%減)、経常利益4200億円(同38.3%減)、最終利益3000億円(同38.9%減)、EPS257.68円を見込む。

・売上高:1兆3500億円(同19.3%減)
・営業利益:4000億円(同24.4%減)
・経常利益:4200億円(同38.3%減)
・最終利益:3000億円(同38.9%減)
・EPS:257.68円

 

ハードウェアでは、Nintendo Switchの魅力を伝え続けることで、「一家に一台」から「一家に複数台」、さらには「一人に一台」の普及を目指す。

また、より多くのユーザーにより長くNintendo Switchを遊んでもらえるように、継続してユニークな提案を行っていくという。

ソフトウェアでは、5月に発売した『フォーエバーブルー ルミナス』に加えて、『ペーパーマリオRPG』(5月)、『ルイージマンション2 HD』(6月)等のタイトルの発売を予定している。

また、ソフトメーカーからもバラエティに富んだタイトルの発売が予定されており、発売済みのタイトルに加えて新規タイトルや追加コンテンツを継続的に投入することで、プラットフォームの活性化に努める。

なお、ハード販売台数は同14.0%減の1350万台、ソフトウェアの販売本数は同17.4%減の1億6500万本を見込んでいる。主要外貨の為替レートの前提は1USドル=140円、1ユーロ=155円としている。

任天堂株式会社
http://www.nintendo.co.jp/

会社情報

会社名
任天堂株式会社
設立
1947年11月
代表者
代表取締役社長 古川 俊太郎/代表取締役 フェロー 宮本 茂
決算期
3月
直近業績
売上高1兆6016億円、営業利益5043億円、経常利益6010億円、最終利益4327億円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7974
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