KADOKAWA、グループ5社目となるアニメスタジオ「ベルノックスフィルムズ」設立…従来の役職や職域にとらわれない新たな仕組みで組織づくりを目指す

KADOKAWA<9468>は、この日(5月7日)、新たなアニメーション制作スタジオとして、ベルノックスフィルムズを設立したことを明らかにした。2024年7月1日より営業を開始する。KADOKAWAグループとしては子会社のENGI、Studio KADAN、レイジングブル、そして関連会社のキネマシトラスに次いで5社目のアニメーション制作スタジオとなる。

ベルノックスフィルムズは、ゴンゾの代表を経てデイヴィッドプロダクションなどを創業、代表を歴任した梶田浩司氏を中心とするアニメーション制作スタジオで、従来のアニメーション制作における役職や職域にとらわれない新たな仕組みを基に、業界のさらなる発展を目指したい、としている。

梶田氏は「私は実際の制作活動を通じて、アニメーション制作業界を“システム的"で“合理的"なものにし、より“柔軟に成長"できるように尽力していきたいと思います。業界に貢献できるよう、ベルノックスフィルムズは“役に立つ作品作り"を実践してまいります」という熱意と意気込みのもと、すでに新組織の組成に着手しているそうだ。

アニメ業界のさらなる発展のため、梶田氏とともに、KADOKAWAグループはアニメーション制作における良い環境づくりに取り組み、クオリティの高い作品を作り続けていくことを目指す。

なお、KADOKAWAグループは、2028年3月期までの中期経営計画において、多彩なポートフォリオから成るIP(Intellectual Property)を安定的に創出し、世界に広く展開することを中核とした「グローバル・メディアミックスwith Technology」の推進を基本戦略としている。またアニメ事業戦略においては、制作力を強化することでタイトル数の増加、および1タイトル当たりの制作話数増などを方針に掲げている。

近年、日本のアニメは世界中で人気を博しており、社会現象を巻き起こすタイトルも数多く登場している。その人気と比例して、制作本数も年々増加の傾向にある。

その一方、アニメーション制作に携わる就労人口の数は作品数に対して不足している現状がある。そのような状況下でKADOKAWAグループは、業界課題の解決を試みるべく、新たな制作スタイルを取り入れたアニメーション制作会社ベルノックスフィルムズを設立することにしたという。

 

■株式会社ベルノックスフィルムズ 代表取締役社長 梶田浩司氏コメント(全文)

「私はこれまで、夢をもってアニメーション制作業界に就業したスタッフが、将来に不安を覚えて業界を去っていく後ろ姿を幾度となく見てきました。何故だろう?と改めて考えてみると、価値観、ビジネスモデル、制作工程、組織、システム、育成など、あらゆる側面に“属人的"で“非合理的"な傾向がみられ、業界の体制や文化が“硬直して停滞"していることに気づかされました。私は実際の制作活動を通じて、アニメーション制作業界を“システム的"で“合理的"なものにし、より“柔軟に成長"できるように尽力していきたいと思います。業界に貢献できるよう、ベルノックスフィルムズは“役に立つ作品作り"を実践してまいります」

 

■株式会社KADOKAWA 執行役 Chief Anime Officer(CAO)菊池剛氏コメント

「KADOKAWAグループは、アニメーションの企画・販売だけでなく、制作にも携わることで、業界課題の解決と持続可能な発展に寄与してまいります。今回設立するベルノックスフィルムズについても、制作体制の仕組み化などで業務をアップデートし、クオリティの高い作品を生み出すことを目指しております」

 

■ベルノックスフィルムズ概要

会社名:ベルノックスフィルムズ(英文表記 BELLNOX FILMS Co. Ltd.)
所在地:東京都千代田区富士見二丁目13番3号
代表者:梶田浩司
設立年月日:2024年5月(予定)※2024年7月1日より営業開始

事業内容:アニメーション制作事業全般

▼コーポレートサイト
https://bellnoxfilms.jp/

株式会社KADOKAWA
http://www.kadokawa.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社KADOKAWA
設立
1954年4月
代表者
代表執行役社長CEO 夏野 剛/代表執行役CHRO兼CLMO 山下 直久
決算期
3月
直近業績
売上高2554億2900万円、営業利益259億3100万円、経常利益266億6900万円、最終利益126億7900万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9468
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