ワンダープラネット、23年8月期決算は売上高1%増、4900万円の営業黒字に転換 コストや組織体制の適正化が奏功 『アリスフィクション』は計画を下回る

  • ワンダープラネット<4199>は、10月13日、2023年8月期の決算(非連結)を発表、8周年を迎えた『クラッシュフィーバー』が対前年比で好調に推移したこともあり、増収を確保した。

    また、期初から費用削減に取り組み、コストや組織体制の適正化を進めたことも奏功し、営業利益と経常利益は黒字転換を達成している。

    なお、最終損益が赤字となっているのは、繰延税金資産を一部取り崩し、法人税等調整額に2億5900万円を計上したことも影響している。

    売上高34億6400万円(前年同期比1.2%増)
    営業利益4900万円(前年同期12億7200万円の赤字)
    経常利益2800万円(同12億9100万円の赤字)
    最終損益2億3600万円の赤字(同18億8700万円の赤字)

    売上高は、『クラッシュフィーバー』が前々期比で増収と好調に推移し、『ジャンプチ ヒーローズ』は堅調に推移した。また、第3四半期期間においてコンシューマー系ゲーム開発会社との共同事業による新規タイトル開発に関する契約変更を実施したことに伴い開発費用の同社負担が減少し、売上高が増加したこと、同じく契約変更に伴い開発開始から第2四半期累計期間までの開発費用精算を実施したことによる売上高の増加もあったことで、会社全体では前々期比で増収となった。

    MAU(月次アクティブユーザー数)の状況は、『クラッシュフィーバー』は周年イベントやコラボイベントなどが奏功して堅調に推移し、『ジャンプチ ヒーローズ』は日本版周年キャンペーンの開催により大幅に増加、その後に反動減は見られるものの堅調に推移した。『アリスフィクション』は期初の計画を下回る結果となった。

    営業利益、経常利益は、中長期的な収益の拡大に向け、コンシューマー系ゲーム開発会社との共同事業による新規タイトルの開発にも前々期に引き続き取り組んでいる一方で、期初より継続して取り組んでいる既存タイトルの運営体制の見直し、最適化による外注費などの運営費削減の効果や全社的な費用削減効果により、前々期比で費用が減少し、また上記コンシューマー系ゲーム開発会社との共同事業による新規タイトル開発に関する契約変更に伴う過去開発費用の精算を実施したことにより黒字となった。

    最終損益については、前期業績および今後の業績見通しを踏まえ、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、繰延税金資産を一部取り崩し法人税等調整額に2億5900万円計上したが、前々期比では大幅に損失額を縮小した。

  • ■2024年8月期業績予想は非開示

  • なお、2024年8月期通期の連結業績予想は非開示。近年の世界のモバイル向けゲーム市場を取り巻く競合環境の変化が以前にも増して著しく、既存タイトルの業績動向を精緻に予測することがより困難であることから、会社全体での合理的かつ信頼性のある業績予想の策定及び公表が困難であるため、としている。

ワンダープラネット株式会社
http://wonderpla.net/

会社情報

会社名
ワンダープラネット株式会社
設立
2012年9月
代表者
代表取締役社長CEO 常川 友樹
決算期
8月
直近業績
売上高34億6400万円、営業利益4900万円、経常利益2800万円、最終損益2億3600万円の赤字(2023年8月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
4199
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