ソーシャルゲーム情報の1週間を振り返る(4月11日~4月15日)

4月11日~4月15日のソーシャルゲーム情報を振り返りたい。この週は、タイトルリリースの多い週であったが、テレビの新番組や巨人、ディズニー、クレヨンしんちゃんなどとのタイアップアプリが多かったように感じられた。   [4月11日] ECナビ、社名をVOYAGE GROUPに変更-世界を変えるようなスゴイ事業を生み出す  ECナビは、10月1日をもって、社名を「株式会社VOYAGE GROUP(ボヤージュグループ)」に変更する、と発表した。事業ドメインを「インターネット分野における事業開発」と定義し直すとのことで、世界を変えるようなスゴイ事業を生み出し、さらなる成長を目指していくという。 傍目には、ECナビグループは進取の気性に富んだ企業で、こうしたことは必要ないように思えたのだが、有名な「マーケティングの近視眼」の指摘にあるように事業ドメインを広く捉え直すことは重要だ。変化が激しく、しかしチャンスに富んだインターネット分野でさらなる成長を目指すということなのだろうか。   [4月12日] 「プーペガール」の会員数が100万人突破-会員の46%が海外ユーザー  プーペガールは、ファッションコミュニティサービス「プーペガール」の会員数が4月7日付で100万人を突破した、と発表した。何が驚いたかというと、会員の46%が海外ユーザーになっているという点だろう。同サービスは、以前から海外ユーザーが多いといわれていたが、このほどの比率になっているとは思わなかった。今後、多言語展開やスマートフォン対応なども行っていくものと思われるが、今後、すごいサービスに発展していくような気がしている。引き続き要注目だろう。   [4月13日] エンターブレイン、「Mobage」公式専門誌「ファミ通Mobage」を明日発売  エンターブレインが「Mobage」公式専門誌「ファミ通Mobage」を発売した。ネットメディアなどでソーシャルアプリの専門サイトがいくつかでてきたが、更新停止状態になるものが多く、商業的に軌道にのせるのが難しいのでは、と感じていた。その多くは、SAPからの広告費収入と会員獲得などの成功報酬によるものだったようだ。 それに対し、紙媒体の場合、ネットメディアの収益構造とは大きく異なるだろう。しかも「公式専門誌」となれば。紙媒体は、「しろつく」などのガイドブックなどにみられるように、ソーシャルアプリとの親和性は意外と高い。読者にとっては、雑誌を見て今まで遊んだことのないゲームを発見することにもなるし、特典アイテムを得るためにシリアル番号を入れるのもまた独特の楽しさがある。 ただ、ファミ通自体、つい最近決めたというわけではなく、昨年の年初あたりからソーシャルアプリの可能性には注目していたようだ。じつは前職でファミ通の取材を受けたときの雑談で、上層部からソーシャルアプリに関する取材や市場の可能性を探っている旨の話を聞いたことがある(そのインタビューは広告出稿を中止したため、残念ながら没になったが)。   [4月14日] アドウェイズ『カイブツクロニクル』がApp Store「トップセールス」で第1位獲得  アドウェイズの『カイブツクロニクル』がApp Store「トップセールス」で第1位を獲得したというニュースが流れた。その後、16日24時現在、ランキングは3位に落ちてしまったが、1位~5位に入っている他のタイトルを見ると、セガ、スクウェア・エニックス、カプコン、コナミなど大手ゲームメーカーだ。ここに割って入ったことの意義は非常に大きい。 ゲーム自体もちょっとしたすきま時間に遊ぶのに最適で、ついつい何度もアクセスしてしまう。説明も適度に不親切で、自分で手探りで遊び方を広げる感覚が気に入っている。リワード広告も実装されており、スマートフォンアプリにリワード広告を導入しようという開発会社にとっても、ちょうどイメージしやすいものといえるかもしれない。   [4月15日] カヤック、新作アニメ「C」と連動したソーシャルゲーム『「C」金融街を征服せよ!』を配信  カヤックが「Mobage」で、アニメーション作品「C」を題材にしたソーシャルゲームを配信する。テレビ番組やアニメ、パッケージゲームなどとのタイアップしたソーシャルゲームはいまや珍しいものではなくなったが、本作の特徴は、ランキング情報がアニメで発表されるという点だろう。テレビとモバイルソーシャルゲームは、相性が良いので、今後もこういった連動は深まっていくだろう。