主要ネット企業の決算ダイジェスト(11月9日版)

上場ネット関連企業の11月9日に行われた主要な決算発表は以下のとおり。   ■楽天<4755> 第3四半期累計(1~9月期)の連結は、売上高2704億円(前年同期比7.1%増)、経常利益467億円(同8.5%増)、四半期純損益185億円の赤字(前年同期264億円の黒字)だった。 同社では、利息返還損失引当金繰入額を計上したものの、「楽天市場」を中心とするインターネットサービスが好調に推移したため、売上高や営業利益、経常利益で増益を確保した。四半期純利益については、クレジットカード事業の再編に伴い、事業再編損失764億円を特別損失に計上したため。 2011年12月通期の見通しは非開示。   ■トレンドマイクロ<4704> 第3四半期累計(1~9月期)の連結は、売上高723億円(前年同期比1.6%増)、経常利益218億円(同22.6%増)、四半期純利益137億円(同41.1%増)だった。 同社では、ウイルス対策ソフトの販売が国内とアジア地域で伸びたほか、売上原価やマーケティング費用を削減したことが奏功した。四半期純利益については、新株予約権戻入益36億円を計上したため。 2011年12月期は、売上高959億円(前期比0.6%増)、経常利益283億円(同18.9%増)、当期純利益168億円(同32.6%増)を見込む。   ■Eストアー<4304> 第2四半期(4~9月期)の連結は、売上高23億7500万円(前年同期比20.3%増)、経常利益2億9300万円(同14.1%減)、四半期純利益1億5200万円(同4.6%減)だった(前期は単独のため比較は参考)。 子会社化したプレシジョンマーケティングが連結に寄与したことで売り上げが伸びたものの、顧客の業績拡大を意識した機能追加や新しい事業への投資、開発系と顧客対応に関する人材投資を進めたために利益は減少した。 2012年3月通期の見通しは非開示。   ■豆蔵OSホールディングス<3756> 2012年3月期の連結業績予想を上方修正し、売上高54億円(前回49億円)、経常利益5億円(同4億7000万円)、当期純利益3億円(同2億8000万円)とした。 ビジネス・ソリューション部門の売上高が好調だったことに加え、新たに連結子会社になったアクシスソフトが収益に寄与したため、としている。   ■ブロードバンドタワー<3776> 第1四半期(7~9月期)の連結は、売上高36億1600万円(前年同期比2.9%増)、経常利益1億3700万円(同36.9%減)、四半期純利益9700万円(同49.7%減)だった。 コンピュータープラットフォーム事業で、西梅田サイトの稼動率は向上したものの、前期途中に発生した既存顧客のコスト削減による縮小の影響が続いた。またECプラットフォーム事業での海外展開などの投資負担も就役を圧迫した。 2012年6月期は、売上高161億3000万円(前期比11.5%増)、経常利益6億4000万円(同17.9%減)、当期純利益3億円(同4.6%減)を見込む。   ■SmartEbook.com<2330> 第3四半期累計(1~9月期)の連結は、売上高9億4800万円(前年同期比72.9%減)、経常損益8億0400万円の赤字(前年同期6億5900万円の赤字)、四半期純損益10億9900万円の赤字(同8億7200万円の赤字)だった。 主に海外キャリアへ向けたスマートフォンe-booksのビューアやプラットフォームのソリューション提供に特化したものの、大手キャリアへのプラットフォーム提供ビジネスは導入段階であることとから、売り上げや利益には寄与しなかった。 12月通期の予想は非開示。   ■ガイアックス<3775> 第3四半期累計(1~9月期)の連結は、売上高25億3400万円(前年同期比16.9%増)、経常損益3300万円の赤字(前年同期1億5400万円の黒字)、四半期純損益1700万円の赤字(同1億1200万円の黒字)だった。 受託開発やソーシャルサービス事業ともに順調に売り上げを伸ばしたものの、事業投資を積極的に行ったことにより費用が増加したため、営業損益レベルから赤字となった。 12月通期は、売上高34億円(前期比1.1%増)、営業損益2億円~1億円の赤字、経常損益2億円~1億円の赤字、当期純損益1億7000万円~7000万円の赤字を見込む。   ■fonfun<2323> 第2四半期(4~9月期)の連結業績予想を上方修正し、売上高3億9400万円(前回予想3億5000万円)、経常利益3500万円(同3000万円)、四半期純利益9000万円(同8100万円)とした。 リモートメール事業の売上高が予想を上回ったため、としている。売り上げの伸びに伴い、営業利益・経常利益・四半期純利益も前回予想を上回った、とのこと。