『放置少女』はテレビCMで多くのユーザー獲得に成功 『AFKアリーナ』との比較で見る放置系ゲームユーザーの傾向 ゲームエイジ総研調べ

▲今年4月に放映した深田恭子さん、 足立梨花さん、 大野いとさん、 佐野ひなこさん、 新田さちかさんを起用したTVCM(関連記事


ゲームエイジ総研は、マーケティングデータサービス「iGage(アイゲージ)」を活用し、放置系ゲームに関する調査結果を発表した。人気女優の橋本環奈さんや深田恭子さんを起用したテレビCMを放映していた『放置少女』と、同じ放置系のゲーム『AFKアリーナ』のデータを比較したとのこと。

「放置系」と呼ばれるゲームジャンルは、ゲームを触っていなくても自動でキャラクターが成長したり、ゲームが進行したりしていくもので、ゲームアプリを起動していないときやゲームのプレイ時間を取れないユーザーでも自分のペースでゲームをプレイしても他のプレイヤーと大きな差がつきにくい。


<以下、プレスリリースより>


■TVCM効果でアクティブユーザー数が大きく増加する
まず『放置少女』の傾向を見ていきます。 2020年12月28日週、 2021年1月4日週に大きくアクティブユーザー数を伸ばし、 そこからゆるやかに減少傾向にありますが、 4月26日週にまたアクティブユーザー数が上昇しています。 【グラフ1.】



12月28日週、 1月4日週に大きくアクティブユーザー数を伸ばしている理由は、 1つが年末年始期間中だったこと、 12月11日から橋本環奈さんを起用したCMを放映したことが理由に挙げられます。 この2つの相乗効果により大きくアクティブユーザー数を伸ばすことに成功したと言えるでしょう。

また、 4月26日週にアクティブユーザー数が伸びている理由もテレビCMの放映が理由として考えられます。 女優の深田恭子さんらを起用したテレビCMが4月19日より放映されているからです。

続いて『AFKアリーナ』のデータを見ていきましょう。

こちらも2020年の6月にサービスを開始し、 女優の川口春奈さんを起用したCMが話題になりました。 その後、 年末年始にアクティブユーザー数を伸ばしていますが、 そこからなだらかに減少傾向にあります。 【グラフ2.】



年末年始にアクティブユーザー数が伸びているのは希少アイテムが入手できるイベント効果の影響が大きかったと思われますが、 『放置少女』にあった2度目の山がないのはTVCMによる露出効果の違いであることが考えられます。


■新規ユーザーの獲得にも大規模プロモーションの効果が見える
続いて『放置少女』の新規ユーザー数の推移を見てみると、 アクティブユーザー数の増減と同調した形になっています。 【グラフ3.】



TVCM放映による効果は新規ユーザー数の獲得にも大きな影響を与えていると言えるでしょう。

次に『AFKアリーナ』の新規ユーザー数の推移を見ると、 こちらは年末年始に大幅に新規ユーザーを獲得しています。 【グラフ4.】



年末年始期間中という効果と、 同時に実施されたプロモーションの効果が出ている結果と推測されます。


■ゲーム性が異なるためデモグラフィックは異なるが、 プレイ時間は同程度
それではそれぞれのタイトルのデモグラフィックデータを見ていきましょう。『放置少女』は40代男性が22.7%で最も多く、 30代男性の22.1%、 20代男性の16.2%と続きます。 【グラフ5.】

男性が圧倒的に多いのは美少女キャラクターを育成していくというゲーム性と、 そのビジュアルにあると考えられます。 またメイン層が男性のため、 橋本環奈さんや深田恭子さんを起用したCMを放映することはターゲットと非常にマッチしていると言えます。

一方、 『AFKアリーナ』は30代男性が22.4%と最も多く、 20代男性の19.2%と男性が多い傾向ではありますが、 20代女性の14.1%と放置少女よりも女性ユーザーが多い傾向です。 【グラフ6.】



これは、 2020年6月のサービス開始時期に20代女性の好感度が高い女優の川口春奈さんをプロモーションに起用することで、 女性ユーザーにもリーチできた結果であることが考えられます。

最後に両タイトルの平均プレイ時間を見ていきます。『放置少女』は平均48.5分/日、 『AFKアリーナ』は43.3分/日と大きな差異は見られません。 【グラフ7.】



ユーザーの傾向は違っていましたが、 プレイ時間はあまり変わらないのは、 同じ放置系のゲームの遊び方が似通っているからなのでしょう。

今回はTVCMを中心に大きく露出をした『放置少女』と『AFKアリーナ』を様々なデータから見てみました。 これらの結果からTVCM、 特にターゲット層にファンが多い人気タレントを使ったプロモーションは新規ユーザー獲得とアクティブユーザー数上昇に効果があると言えるでしょう。 また、 ゲームの世界観やユーザー構成は違うものの、 放置系ならではの遊び方で楽しまれていることが窺える結果が見られました。



 
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