スクエニHD、24年3月期に売上4000~5000億円、営業益600~750億円目指す中期計画…NFTやメタバース進出、新規IPの創出と横展開ど



スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>は、5月13日、2024年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表し、売上高4000~5000億円(2021年3月期実績比20.3%増~50.4%増)、営業利益600~750億円(同27.1%~58.9%)を目指す。

メタバースやNFTへの挑戦やHDゲームにおける新規IPの創出、出版事業での新規領域への進出を行うほか、スマホゲームについては既存タイトルの継続を図りつつ、新作については少数精鋭で取り組む考え。


以下の事業戦略を立てている。

1. IPエコシステムの強化
(1)HDゲームを中⼼・起点とした新規IPの創出

リスクを適切にコントロールしながら、継続的に新作を投⼊することで⾃社保有IPラインナップを強化する。
(2)⾃社保有IPの活性化によるさらなる付加価値の向上
既存IPを活⽤したタイトル群を幅広く展開することで、IPそのものの鮮度を維持しつつ、収益性の向上を図る。
(3)継続収益基盤の拡充
新規、既存IPをグループ内の各事業に展開することで、継続収益基盤の拡充を図る。

2. 新規領域への挑戦
コンテンツビジネスを取り巻く外部環境の変化、そこから⽣まれる新たなテクノロジーの萌芽をいち早く取り込むべく、投資等の⼿段を活⽤しながら、積極的にアクセスしていく。メタバースやNFTを想定しているという。

3. Withコロナ時代に対応した事業構造の最適化
コロナ禍により顕在化したビジネスリスクを最⼩化すべく、既存事業ポートフォリオを再点検するとともに、Withコロナ時代の到来によるビジネス環境の変化に柔軟かつ迅速に適応する事業構造を実現する。


これを受けてセグメント別の取り組みは以下のとおり。

1.デジタルエンタテインメント事業
開発中のタイトルについては、コロナ禍の影響を受けているものも散⾒されるが、概ね順調に進捗しているという。アミューズメント事業、出版事業、ライツ・プロパティ等事業との連携によるグループシナジーの創出も目指す。

HDゲーム 
・既存IPの強化と多⾯展開。
・新規IPの創出。
・各年度複数本の⼤型タイトル投⼊を⽬指す。

MMO 
・拡張パッケージの発売を契機とした売上・会員増により既存タイトルの継続収益を拡⼤。

スマートデバイス
・PCブラウザゲーム等 ・既存タイトルからの継続・安定収益を堅持しつつ、新規開発は少数精鋭主義を継続。

2.アミューズメント事業
更なる収益性向上に注⼒することでWithコロナ時代を⽣き抜くための体質改善を図る。

3.出版事業
成⻑モメンタムを加速させるべく、海外展開の強化に加え、新規領域の開拓にも着⼿。

4.ライツ・プロパティ等事業
⾃社流通チャネル、特にeストアをはじめとしたデジタル販売の強化。
株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
https://www.hd.square-enix.com/jpn/

会社情報

会社名
株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
設立
1975年9月
代表者
代表取締役社長 桐生 隆司
決算期
3月
直近業績
売上高3432億6700万円、営業利益443億3100万円、経常利益547億0900万円、最終利益492億6400万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9684
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