フリュー、21年3月期は営業益24%減に コロナ禍でプリントシール事業が苦戦 人気IPのクレーンゲーム景品、高価格帯ホビーは想定上回る

フリュー<6238>は、5月13日、2021年3月期の決算(非連結)を発表、新型コロナウイルス感染症の流行下でのプリントシール事業の苦戦で減収減益となったものの、コンテンツ・メディア事業におけるピクトリンク会員数が想定を上回って推移したことや、キャラクタ・マーチャンダイジング事業において、人気IPを主要因にクレーンゲーム景品、高価格帯ホビーともに想定を上回ったことなどで、売上高・利益ともに計画を上回って着地した。

売上高247億7700万円(前々期比9.7%減)
営業利益27億3600万円(同24.8%減)
経常利益27億1600万円(同25.7%減)
最終利益18億4400万円(同38.9%減)
 

各セグメントごとの状況は以下のとおり。

①プリントシール事業…売上高59億5200万円(前々期比比40.0%減)、営業損益5億1200万円の赤字(前々期14億9300万円の黒字)
4月から5月にかけて発令された緊急事態宣言によりアミューズメント施設の臨時休業が発生したため、総プレイ回数が急激に落ち込んだ。その後は、施設の再開とともに回復が見られたものの、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大や緊急事態宣言の再発令などの影響を受けた。また、7月にプリントシール機の新機種「CAOLABO(かおラボ)」、10月に「午前0時のタイムリミット」を発売したが、前期の商戦と比べて、出荷総数は同水準であるものの、売切りの出荷比率が減少し、レンタル方式の出荷比率が増加した。

②コンテンツ・メディア事業…売上高86億200万円(同4.6%減)、営業利益36億800万円(同7.8%減)
プリントシール画像取得・閲覧サービス「ピクトリンク」の月末有料会員数が、4月から5月にかけてのアミューズメント施設の臨時休業の影響を受けて減少したものの、その後はプレイ回数の水準回復により、回復した。カラーコンタクトレンズの販売は、2020年6月に自社オリジナルブランド商品の「BELLSiQUE(ベルシーク)」を発売した。一方で、緊急事態宣言に伴う施設の休業や外出自粛によるカラーコンタクトレンズの装着機会減少を受け、売上高が前期比で減少した。また、運用型広告事業を中心として、若年女性層の顧客基盤を活かした新規事業開発に取り組んだ。

③キャラクタ・マーチャンダイジング事業…売上高83億3200万円(同30.9%増)、営業利益10億9200万円(同18.3倍)
4月、5月のアミューズメント施設の臨時休業により市場環境が悪化したものの、人気漫画作品などの多数の新規キャラクター版権の獲得とその商品化を行い、クレーンゲーム景品及び高価格帯ホビー商品の販売は好調に推移した。

④ゲーム事業…売上高18億8900万円(同11.4%減)、営業損益8100万円の赤字(前々期1億1700万円の赤字)
家庭用ゲームソフト事業は、新作タイトルの開発および旧作品の販売に取り組んだ。ゲームアプリ事業は、既存の恋愛シミュレーションゲームの売上が堅調に推移した。アニメ事業は、TVアニメ「ゆるキャン△」シリーズのショートアニメ「へやキャン△」のBlu-ray、「ゆるキャン△」のBlu-ray BOXおよび「ゆるキャン△ SEASON2」のBlu-rayを発売するとともに、映画の上映に向けた企画やプロモーションに取り組んだ。

■今期より連結決算に移行
2022年3月期通期の業績見通しは以下のとおり。なお、4月1日にCODE SHAREとの合弁会社としてオルドットを設立し、連結子会社化したことにより、今期より連結決算に移行する。

売上高320億円
営業利益32億円
経常利益32億円
最終利益22億円
 
フリュー株式会社
http://www.furyu.jp/

会社情報

会社名
フリュー株式会社
設立
2007年4月
代表者
代表取締役社長 三嶋 隆
決算期
3月
直近業績
売上高364億円、営業利益21億3100万円、経常利益21億7900万円、最終利益14億4300万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6238
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