トーセ、第2四半期(9~2月)は複数の大型案件の下期への期ずれで減収、赤字計上に 21年8月期通期の業績予想は据え置き

トーセ<4728>は、4月14日、2021年8月期の第2四半期累計(9~2月)の決算を発表、複数の家庭用ゲームソフトの大型案件の下期への期ずれなどにより、売上高は従来予想を大きく下回って着地し、各利益項目は従来の黒字予想から一転赤字を計上した。

売上高18億3800万円(前年同期比15.8%減)
営業損益8500万円の赤字(前年同期1億1200万円の黒字)
経常損益8300万円の赤字(同1億3800万円の黒字)
最終損益1億300万円の赤字(同7400万円の黒字)
 

セグメントごとの状況は以下のとおり。

①デジタルエンタテインメント事業…売上高16億700万円(前年同期比10.0%減)、営業損益8600万円の赤字(前年同期8000万円の黒字)
新型コロナウイルス感染拡大防止に取り組む中、新型ゲーム機である「プレイステーション5」や「Xbox Series X/S」向けゲームソフトの開発業務を遂行した。ゲームソフト関連の売上は、現在開発業務を遂行している複数の家庭用ゲームソフトの大型案件について、品質をより一層向上させるために、顧客からの要請により開発スケジュールが変更となり、売上計上時期が下期になった結果、前年同期比6.9%減となった。

モバイルコンテンツ関連の売上は、大型のスマートフォン向けゲームの運営業務が安定的に継続していることから、運営売上が好調に推移した一方で、顧客において新規タイトルの投入に対して慎重な姿勢が見られ、前年同期と比べて開発案件の完了が少なかったことなどにより、同9.7%減となった。

パチンコ・パチスロ関連の売上は、以前から需要の高いゲームソフト関連やモバイルコンテンツ関連に開発人員をシフトしていることから同28.4%減となった。

②その他事業…売上高2億3000万円(同41.8%減)、営業利益100万円(同96.3%減)
コロナ禍による巣ごもり消費の拡大に伴い、引き続き家庭用カラオケ楽曲配信事業のロイヤリティ売上が伸長した。一方で、SI事業においては、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)に対する期待感・必要性の高まりやコロナ禍における消費行動の変化を背景に、新しい取引先からの開発業務の引き合い・相談が寄せられ、商談が進行中ではあるものの、前年同期に大型案件の開発完了があったことの反動減が影響した。

■通期予想は据え置き
なお、2021年8月期通期の連結業績予想については、従来予想を据え置いており、以下のとおり。

売上高52億1500万円(前期比7.4%減)
営業利益2億5000万円(同31.4%減)
経常利益2億7400万円(同29.2%減)
最終利益1億6200万円(同28.5%減)
 
株式会社トーセ
http://www.tose.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社トーセ
設立
1979年11月
代表者
代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
決算期
8月
直近業績
売上高56億6200万円、営業利益4億6900万円、経常利益5億500万円、最終利益3億1000万円(2022年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4728
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