スクエニHD、第3四半期の営業益は47%増の410億円 HDゲームとMMO、スマホゲームいずれも好調 「マンガUP!」中心に出版も成長続く 通期進捗率102%

スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>の第3四半期累計(20年4~12月)の連結決算は大幅増収・営業増益となった。新型コロナの影響でアミューズメント事業が苦戦したものの、主力のゲーム事業のほか、出版事業、ライセンス事業が好調だった。ゲームに関しては、ハイエンドゲーム、MMO、スマホゲームがいずれも好調だった。

・売上高:2536億4300万円(前年同期比33.7%増)
・営業利益:410億2200万円(同47.7%増)
・経常利益:387億0300万円(同38.2%増)
・最終利益:183億7100万円(同4.3%減)
 


○デジタルエンタテインメント事業
売上高は2035億3600万円(前年同期比48.6%増)となり、営業利益は422億0400万円(前年同期比43.0%増)となった。

HD(High-Definition:ハイディフィニション)ゲームにおいては、「FINAL FANTASY VII REMAKE」、「Marvel's Avengers(アベンジャーズ)」等の大型タイトルの発売があったことに加え、カタログタイトルの販売が好調に推移したこと、ライセンス収入等により、前年同期比で増収、黒字転換となった。

MMO(多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム)においては、前年同期に「ファイナルファンタジーXIV」と「ドラゴンクエストX」の拡張パッケージの発売があったため減収となったものの、同タイトルの継続課金収入等が前年同期比で増加したことにより増益となった。

スマートデバイス・PCブラウザ等をプラットフォームとしたコンテンツにおいては、「ドラゴンクエストウォーク」、「WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争」等の既存タイトルが堅調であったことに加え、当期にサービスを開始した「ドラゴンクエストタクト」と「オクトパストラベラー大陸の覇者」の収益貢献によって、前年同期比で増収増益となった。


○アミューズメント事業
売上高は243億1400万円(前年同期比27.8%減)となり、営業損失は11億1600万円(前年同期は営業利益14億9600万円)となった。

第3四半期累計は、政府の緊急事態宣言発出を受け、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策として、第1四半期に国内の店舗を臨時休業としたことにより、前年同期比で大幅な減収、営業損失となった。


○出版事業
売上高は201億3400万円(前年同期比45.0%増)となり、営業利益は88億6700万円(前年同期比77.8%増)となった。第3四半期累計は、マンガアプリの「マンガUP!」や電子書籍等のデジタル媒体での販売が大幅に増加した。また、紙媒体での販売も好調に推移し、前年同期比で増収増益となった。


○ライツ・プロパティ等事業
売上高は70億0200万円(前年同期比6.7%増)となり、営業利益は18億6500万円(前年同期比154.2%増)となった。第3四半期累計は、自社コンテンツのキャラクターグッズ、サウンドトラックの販売等が好調に推移したことから、前年同期比で増収増益となった。


 
■2021年3月通期の見通し

2021年3月通期の見通しは以下のとおり。従来予想からは変更はない。

・売上高:2900億円(前期比11.3%増)
・営業利益:400億円(同22.1%増)
・経常利益:400億円(同24.6%増)
・最終利益:240億円(同12.4%増)
 


通期計画に対する第3四半期までの進捗率は以下のとおり。

・売上高:87.5%
・営業利益:102.6%
・経常利益:96.8%
・最終利益:76.5%
株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
https://www.hd.square-enix.com/jpn/

会社情報

会社名
株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
設立
1975年9月
代表者
代表取締役社長 桐生 隆司
決算期
3月
直近業績
売上高3432億6700万円、営業利益443億3100万円、経常利益547億0900万円、最終利益492億6400万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9684
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