エディア、第3四半期は構造転換進み赤字縮小 コミック・ラノベの電子書籍や『鬼滅』『グラブル』グッズ躍進 先行投資と事業整理損が負担に

エディア<3935>は、この日(1月14日)、2021年2月期の第3四半期(20年3~11月)の連結決算を発表し、売上横ばい・赤字幅縮小となった。


売上高:18億4500万円(前年同期比0.3%減)
営業損失:5200万円(前年同期1億4800万円の損失計上)
経常損失:6200万円(同1億6400万円の損失計上)
最終損失:1億3800万円(同1億7500万円の損失計上)


同社では、事業構造の転換が進みライトノベル・コミックとこれらの電子書籍、ドラマCD、グッズのなどの販売が大きく躍進したのに加え、BtoB受託案件増加により収益基盤拡大、コスト削減により利益体質改善が進んだものの、今後の収益拡大につながるIP作品制作及びIP海外展開への投資が負担となった。また、コラボカフェからの撤退や『MAPLUS キャラ de ナビ』の開発投資などで特別損失を計上したことも響いた。

 


各事業の状況は以下のとおり。

ゲームサービスでは、前期に不採算タイトルを終了したことによる運営タイトル数の減少、また主力タイトルである『アイドルうぉーず~100人のディーバと夢見がちな僕~』が第2四半期中における周年イベントの反動等により前年同時期比で減収減益となった。また、海外展開の一環として既存ゲームタイトルの海外版配信を進めていたが、当初想定していた資金回収が見込めないため、係る固定資産について減損処理を行い事業整理損として計上している。

ライフエンターテインメントサービスでは、AppStore、Google Play向け本格ナビゲーションアプリ『MAPLUS+キャラdeナビ』において、大人気ゲーム「アイドルマスター シャイニーカラーズ」から「西城樹里&有栖川夏菜」のキャラチェンジセットを追加するなど、コロナ禍においても厳選した人気IPとのコラボレーションを進め、着実に収益を積み上げている。一方で『MAPLUSキャラdeナビ』において、その機能充実、利便性を高めるための開発投資をしてきたが、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴い外出自粛の状況が当面継続し、当該投資回収が困難との想定から、係る固定資産について減損処理を行い事業整理損として計上している。

BtoBサービスでは、既存の受託案件に加えてマッチングアプリや各種コンテンツ開発及び制作受託案件などが積み上がり、安定的な収益基盤拡大に寄与した。

ティームエンタテインメントでは、運営するコラボカフェにおいて、新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、第3四半期累計において約3ヶ月間半の休業、また営業再開後も座席数の削減等を実施したが、当面コロナ禍により外出自粛の状況が継続していくとの前提から当該サービスからの撤退を意思決定し、係る損失を事業整理損として計上した。

一方、女性向けドラマCDオリジナルレーベル「MintLip(ミントリップ)」の『DIG-ROCK(ディグロック)』シリーズが人気を維持しており、オンラインイベントや公式ファンクラブアプリの配信など同シリーズのクロスメディア展開が功を奏した結果、ドラマCD及びグッズ販売等が好調に推移し、グループの収益に大きく貢献した。

一二三書房では、人気シリーズ『転生貴族の異世界冒険録』のコミカライズ展開や、『レベル1の最強賢者』『四度目は嫌な死属性魔術師』など人気シリーズの続編刊行、ネット小説大賞受賞作品の刊行など着実に作品数を増やし、電子書籍販売においても作品数及び掲載媒体が増加したことに伴い大きく躍進した。

また、大人気IPの「鬼滅の刃」や「GRANBLUE FANTASY」のライセンスアウトを受けて発売したグッズやイラスト集、オンラインくじサービスの「くじコレ」も引き続き好調で、当グループの収益に大きく貢献している。

なお、2021年5月通期の業績予想は非開示。現時点で合理的な業績予想の算定ができないため、と説明している。
株式会社エディア
http://www.edia.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社エディア
設立
1999年4月
代表者
代表取締役社長 賀島 義成
決算期
2月
直近業績
売上高24億9400万円、営業利益1億2300万円、経常利益1億1300万円、最終利益1億800万円(2022年2月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3935
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