【先行レビュー】『アルゴナビス from BanG Dream! AAside(ダブルエーサイド)』をプレイ…日常生活にライブにと、存分に推しを愛でられる機能が満載!


「キャラクターの担当声優がリアルバンドとして活動する」という試みが話題を呼んだ、メディアミックスプロジェクト『BanG Dream!』。その一環として生まれた『ARGONAVIS from BanG Dream!』は、ボーイズバンドという、これまでと違うアプローチから様々なコンテンツを提供していくプロジェクトだ。

クオリティの高い楽曲やリアルライブなどで話題を呼び、2020年4月にはアニメも放送された。そして2021年1月、ファン待望のアプリ『アルゴナビス from BanG Dream! AAside(ダブルエーサイド)』(以下、ダブエス)がリリースされる予定だ。本作のジャンルはリズム&アドベンチャーゲームで、様々な楽曲によるリズムゲームやストーリーを楽しめる。

本稿ではそんな配信間近に迫った『ダブエス』を、先行プレイした際の感想を交えつつ、魅力を余すところなく掘り下げていく。
 

■超美麗な3Dモデルで描かれるストーリー


『ダブエス』で描かれるのはアニメのその後の世界で、「ライブ・ロワイヤル・フェス」という、アマチュアバンドの頂点を決めるフェスが開かれている。これは様々な形式で行われる音楽フェスで、オーディエンスの投票によって順位を決めるというもの。優勝すれば世界への切符、敗退すれば2度と世界を目指せないという、超過酷な条件が付いている。

このフェスに参加するべく、世界への憧れと覚悟を持つ5つのバンドたちが、物語の舞台となる東京に集結。バンド同士の熱いバトルが繰り広げられる「メインストーリー」や、各バンドに焦点を当てそれぞれの葛藤や成長を描く「バンドストーリー」などで、彼らの物語が紡がれていく。



▲メンバーはそれぞれの思いを胸に上京してくる。バンドごとのシェアハウスに住むことになり、それぞれの生活の違いも細かく描かれているのもポイントだ。


▲初めてすぐ、主人公「七星 蓮」からこのセリフが出てくるのが衝撃的だった。さらにストーリーを進行していけば、予想もつかないような大波乱が待ち構えているに違いない。

画像を見てもらえればわかると思うが、ストーリーで扱われるキャラクターの立ち絵は、すべて美麗な3Dモデルが使われている。向きにとらわれない大きな動きが可能なおかげで、彼らの動作が生き生きと表現されていた。また、汗の描写など細かいエフェクトにもこだわりが感じられる。



▲動いていないとイラストに見えるほど、グラフィックのクオリティは高い。
 

■クエストやセッションをクリアして、ストーリーを進めていく


ゲームの進め方には一定のパターンがあり、これに沿って進めていく。ここからは、進めるにあたってプレイできるコンテンツについて解説していく。

【日常パートでクエストをクリア】
まずは本作特有のシステム「日常パート」について紹介する。日常パートは、指定されたクエストのクリアに向けてメンバーごとに行動の指示を出す、という内容になっている。メンバーは、指示された行動を完了するために様々な場所に赴き、目標達成に向けて行動するのだ。


 
▲クエストはバンドごとに指定されるため、まずはバンドを指定してから、チャレンジするクエストを決める。これに合わせて、ホーム画面がクエストを開始したバンドのシェアハウスに移動する。


▲クエストを設定すると目標が表示されるため、達成するためにメンバーにバイトやフライヤー配りなどの様々な行動を支持する。



▲指示を出したメンバーは、マップ各所に赴き行動を開始する。メンバーの動きは覗きに行くことができ、たとえば通学を指示した場合は、授業を受けている姿を拝める。

  

▲指示は時間経過で完了され、クエスト達成に必要な「知名度」「マネー」などのほか、キャラの強化アイテムが入手できる。なお指示を出してからの待ち時間は、アイテムによって短縮可能だ。

こうしてクエストをクリアしていくと、バンドごとのストーリーが解放されていく。このパートではメンバーたちがSDキャラになり、バンドのために頑張る可愛らしい動作を眺められる。また、指示の種類もキャラによって分かれていて、学生なら通学、社会人なら通勤など、細かく設定されているのにもこだわりを感じる。


 
▲バンドごとのシェアハウスは、メンバーの設定に合わせた内装・場所になっている。ごく庶民的な部屋から六本木の豪華な部屋など、バンドごとの個性的な内装にも注目だ。

【セッションパートでリズムゲームに挑戦】 
次に紹介するセッションパートは、本作の目玉であるリズムゲームだ。楽曲をクリアすると、キャラクターの強化アイテムなどが入手できる。

楽曲にも非常に力を入れているコンテンツなだけあって、そのクオリティは非常に高いものに仕上がっていた。特に、ノーツの配置の仕方が良く、ただボーカルに合わせるだけじゃなく「ここでこういうリズムで叩きたい」という願望をしっかり叶えてくれる。プレイしていて、とにかく楽しいという印象を受けた。


 
▲曲の難易度はEASY、NORMAL、HARD、EXPERTの4つから選択できる。リズムゲーム初心者から上級者まで、幅広く楽しめる設計になっている。

リズムゲームの裏では、編成したメンバーの3Dモデルによるライブが行われる。事前に設定した配置と衣装に沿う形で登場し、メンバーたちの曲を奏でる姿と細部までこだわった演出を楽しめる。クエストではバンドメンバーが固定だが、セッションパートは後述するガチャから入手できるカードの中から、メンバーを自由に選んで編成できる。

譜面の裏で動いていたらリズムゲームとしてはプレイしづらいのではと最初は思ったが、実際はそこまで邪魔にならず、譜面に集中できた。さらに、映像を流さないモードもしっかり用意されているので安心してほしい。




▲ライブの映像は非常にダイナミックで見ごたえのあるものになっていて、ついプレイ中も見たくなってしまう。

プレイできる楽曲は、作中オリジナルの物からカバー楽曲と数多く収録される予定だ。カバー楽曲は担当するバンドごとにアレンジが加えられ、原曲の良さも残しつつも、そのバンドなりの魅力を表現している。


▲特にバンドの特色が強く出ていると感じたのは、「風神RIZING!! (-フウジンライジング!)-」のカバー楽曲だ。スカバンドなのでサックスとトロンボーンが参加し、曲の印象ががらりと変わるのが面白い。

セッションパートや後述するライブで編成するメンバーは、ガチャで集めることが可能だ。排出されるカードのイラストは塗りが特徴的で、構図も凝ったものが多い印象だった。一部のカードには、ライブで設定できる衣装も付属する。

  
 
▲ちなみに、これらのイラストを背景にしてリズムゲームを遊ぶことも可能だ。

【バンドパートでライブに挑戦】
クエストの種類のひとつ「ライブクエスト」では、前述した日常パートやセッションパートでクエストの進行やキャラクターを強化することで、「ライブ」に挑戦できるようになる。これまでに積み重ねてきたものの集大成のような印象で、ゲームを進行するうえでの区切りになっている。



▲編成したメンバーの総合力が一定値を超えていると、ライブに挑戦可能になる。

ライブ中は、通常はセッションパートの後ろで流れている映像が譜面無しで鑑賞でき、その美麗なグラフィックとこだわりのカメラワーク、演出などを存分に楽しめる。ライブに挑むまでのクエストなどの積み重ねがあると、ライブ中の達成感・感動は非常に高いものになるだろう。





▲実際のMV。譜面が無いだけでも印象ががらりと変わる。

このような一連の流れの中、クエストの進み具合によってバンドストーリー、プレイヤーランクによってメインストーリーが解除されていく、という仕組みになっている。
 

■それぞれユニークな特色を持つ5つのバンド


前述したとおり、本作には5組のバンドが登場する。それぞれ個性豊かな5人のメンバーで構成されており、各バンドの特色や雰囲気によって、扱われる楽曲や衣装が大きく異なるのが特徴的だ。

【Argonavis (-アルゴナビス)-】
北海道・函館を拠点とした大学生ボーイズバンドで、アニメでは彼らを中心に描かれた。オリジナル曲が5バンド内で一番多く、カバー曲では「GO!!!」や「READY STEADY GO」などの、さわやかに駆け抜けるような曲が用意されている。



【GYROAXIA (-ジャイロアクシア)-】
北海道・札幌を拠点とした大学生ボーイズバンドで、アニメにも登場した。王道ロックな曲が特徴的だ。で、カバー曲のラインナップにある「CORE PRIDE」や「狂乱 Hey Kids!!」は、特にバンドの雰囲気にマッチしている。



【Fantome Iris (-ファントムイリス)-】
名古屋出身のヴィビジュアル系バンド。全員が社会人で構成されているため、メンバー全員の年齢が高めだ。ヴィビジュアル系バンドということにちなんだ曲が用意されていて、カバー曲の「嘘」や「誘惑」が非常に似合っている。全員がステージネームを持っているのも特徴的だ。

 

【風神RIZING!! (-フウジンライジング!)-】
長崎出身のスカバンドで、メンバーは全員大学生。とにかく元気で明るい雰囲気を醸し出すバンドで、曲も気分が晴れるようなものになっている。また、サックスやトロンボーンを生かしたアレンジを加えた「ゴールデンタイムラバー」や「キセキ」は、原曲とは違った魅力を出している。



【εpsilonΦ( -イプシロンファイ)-】
京都出身のテクノポップバンドで、登場人物たちの中でひときわ年齢層が低く、中学~高校生のメンバーで構成されている。非常に高いキーのボーカルが特徴的だ。で、「Enigmatic Feeling」や「アンチクロックワイズ」を悠々と歌っているのには、非常に驚いた。



彼らの設定に関してこだわりを感じた部分が、身長・体重がリアルな部分だ。ほとんどの登場人物が日本人ということからそれに合わせた身長になっているし、体格の良いメンバーはしっかり体重がある。彼らが実際にいる、身近に感じられるように、細かく調整されている部分が各所に見られた。


 
▲出生から成長、上京後までの経歴を事細かくチェックできるのも面白い。なお、メンバーの核心に迫る経歴は、ストーリーを進めないと読めなくなっている。

遊びやすくやりごたえのあるリズムゲームや、クエストを進めていく独自のシステムを導入している本作。

中でもキャラクターへの心配りは、ずば抜けているだろう。細かい設定やキャラクターごとの人間性をプレイヤーに提示したあと、ゲーム部分をしっかりプレイさせたうえでその核心に迫る部分を見せるようになっているのは、非常にうまいデザインであると感じた。

これまで『ARGONAVIS from BanG Dream!』を追ってきたファンはもちろん、このゲームから知った方も存分に楽しめる内容になっている。魅力的なボーイズバンドたちとの触れ合いを、リリースまで楽しみに待とう。

 
(文 ライター:寺村一也)


 
■関連サイト
 

公式サイト

公式Twitter

App Store

Google Play


(C)ARGONAVIS project. (C)DeNA Co., Ltd. All rights reserved. (C)bushiroad All Rights Reserved.
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
https://dena.com/jp/

会社情報

会社名
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
設立
1999年3月
代表者
代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
決算期
3月
直近業績
売上収益1349億1400万円、営業利益42億0200万円、税引前利益135億9500万円、最終利益88億5700万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2432
企業データを見る
株式会社ブシロード
http://bushiroad.com/
IPディベロッパー、それはIPに翼を授けること。 オンラインサービス充実へ
IPディベロッパー、それはIPに翼を授けること。 オンラインサービス充実へ

会社情報

会社名
株式会社ブシロード
設立
2007年5月
代表者
代表取締役社長 木谷 高明
決算期
6月
直近業績
売上高487億9900万円、営業利益33億8500万円、経常利益45億300万円、最終利益20億5000万円(2023年6月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
7803
企業データを見る