東証、決算短信のHTML化に関する実証実験を開始


東京証券取引所(東証)は、2021年12月を目途とするTDnetのリプレースにあわせ、決算短信をHTML形式で開示可能とする実証実験を宝印刷、プロネクサスの協力を得て開始すると発表した。共同実証実験への上場会社の参加、HTML形式での開示は任意となる。従来どおりPDF形式及びXBRL形式のみでの開示も可能だが、ぜひ協力してほしいと呼びかけている。

東証は、決算短信等のうちXBRL化されていない「経営成績等の概況」、「継続企業の前提に関する注記」、「セグメント情報」、「1株あたって情報」及び「重要な後発事象」といった定性的情報の記載について、従来のPDF形式に加えてHTML形式での開示を可能とする。あわせて、両印刷会社は、両印刷会社が提供する決算短信等の作成ツール(「印刷会社システム」)を通じて、定性的情報の記載をHTML形式で作成する機能を実装する。

印刷会社システムを用いて決算短信等を作成している上場会社は、現在利用している印刷会社システムにおいてXBRLとあわせてHTML形式のファイルが自動的に作成されることから、従来のファイルとともにTDnetに登録することで、HTML形式で決算短信を開示することが可能になる。本実証実験にあたり、上場会社等及び情報利用者等関係各社の費用負担はない。

また、本実証実験は、投資家等情報利用者における決算短信等の利用可能性の向上に関する検証を目的としている。上場会社等の人の本実証実験の参加は任意となるので、従来どおりPDF形式及びXBRL形式のみでの開示もできる。現在XBRLが収録されている添付ファイル内にHTML形式のファイルが自動的に収録すことを予定しているので、HTML形式のファイルを作成するにあたり、追加的な作業は不要とのこと。