カプコン、1Q(4~6月)は売上高・利益とも過去最高を更新 『バイオハザード』新作や採算性の高いリピートタイトルが貢献 アミューズメントはコロナで低調

カプコン<9697>は、8月3日、2021年3月期の第1四半期(4~6月)の連結決算を発表、売上高237億2200万円(前年同期比32.2%増)、営業利益107億1100万円(同39.1%増)、経常利益106億1900万円(同37.9%増)、最終利益78億1500万円(同44.2%増)となった。売上高および全ての利益項目で過去最高を更新した。

主力事業であるデジタルコンテンツ事業が、積極的に推進してきたデジタル販売の強化が奏功し、大型新作タイトルとリピートタイトルのダウンロード販売の拡充により、業績向上のけん引役を果たした。
 

主なセグメントごとの状況は以下の通り。

①デジタルコンテンツ事業…売上高214億7600万円(前年同期比53.7%増)、営業利益118億400万円(同52.6%増)
シリーズ累計販売本数が1億本を突破した「バイオハザード」シリーズの新作『バイオハザード RE:3』(プレイステーション4、Xbox One、パソコン用)が堅調に推移するとともに、前期に発売した『モンスターハンターワールド:アイスボーン』(プレイステーション4、Xbox One、パソコン用)や、前々期に発売した『バイオハザード RE:2』(プレイステーション4、Xbox One、パソコン用)が続伸するなど、採算性の高いリピートタイトルが引き続き顧客基盤の拡大に貢献し、利益を押し上げた。
 
  前第1四半期 当第1四半期 増減率
売上高 13,977 21,476 53.7%
営業利益 7,733 11,804 52.6%
営業利益率 55.3% 55.0% -

②アミューズメント施設事業…売上高11億8400万円(同56.3%減)、営業損益5億5400万円の赤字(前年同期2億9900万円の黒字)
新型コロナウイルス感染症の影響により、店舗休業を余儀なくされ、その後営業を再開したものの、平時の水準を回復するには至らず、大幅な減収減益となった。期間中の出退店はなく、施設数は前期末と同じく40店舗となっている。
 
  前第1四半期 当第1四半期 増減率
売上高 2,710 1,184 ▲56.3%
営業利益 299 ▲554 -
営業利益率 11.0% - -

③アミューズメント機器事業…売上高1億8100万円(同19.4%減)、営業利益7100万円(同46.7%減)
新型コロナウイルス禍に伴うホールオペレーターの休業などにより需要が伸び悩む環境のもと、新機種の投入はなかったが、ライセンス収入を計上した。
 
  前第1四半期 当第1四半期 増減率
売上高 225 181 ▲19.4%
営業利益 133 71 ▲46.7%
営業利益率 59.1% 39.2% -

④その他事業…売上高8億7900万円(同14.2%減)、営業利益5億1100万円(同20.2%減)
グローバルでの同社タイトルのブランド価値向上に向け、主力IPを活用したキャラクターグッズなどの販売拡大や映像化に注力した。また、eスポーツにおいては、6月から全世界でオンライン大会「CAPCOM Pro Tour Online 2020」を開始するなど、ユーザー層拡大とビジネスチャンス創出に向けた中期施策の安定的な継続を図った。
 
  前第1四半期 当第1四半期 増減率
売上高 1,025 879 ▲14.2%
営業利益 640 511 ▲20.2%
営業利益率 62.4% 58.1% -

なお、2021年3月期通期の予想については、従来予想から変更なく、売上高850億円(前期比4.2%増)、営業利益255億円(同11.7%増)、経常利益255億円(同11.1%増)、最終利益180億円(同12.9%増)の見込み。
 
株式会社カプコン
http://www.capcom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社カプコン
設立
1983年6月
代表者
代表取締役社長 最高執行責任者 (COO) 辻本 春弘
決算期
3月
直近業績
売上高1259億3000万円、営業利益508億1200万円、経常利益513億6900万円、最終利益367億3700万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9697
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