ログリー、Cookieを使用しない広告配信技術の確立に向けてヒトクセと協業

ログリー<6579>は、ヒトクセとCookieを使用しない広告配信技術の確立に向けた協業を開始した。

昨今、GDPRやITPなどの影響でCookieを使用しない技術への注目が高まる中、ログリーはユーザーのプライバシーを考慮した特許技術を取得しネイティブ広告プラットフォーム「LOGLY lift」へ搭載するなど、ユーザーのプライバシーを考慮した広告技術の開発に取り組んできた。

一方、ヒトクセは、キーワード連動型の次世代アドネットワーク「AdPicker」において、ユーザーの閲覧行動を阻害せず該当キーワードに興味を持ったユーザーに向けて広告を提示できる、高精度なキーワードターゲティング技術を開発している。

今回、Cookieに依存せずコンテンツキーワードに興味を持ったユーザーに広告を提示し、ユーザーの閲覧体験を阻害しないという点において、技術的に親和性の高い両社のアセットを最大限に活用し、Cookieを使用しない技術時代へ向けたソリューションを共同で開発することを目指している。

・取り組み第一弾
協業の第一弾として、ログリーの「LOGLY lift」が保有する広告枠在庫をヒトクセの「AdPicker」と連携し、両社のCookieを使用しないコンテキストマッチ技術を活用したサービスを提供し、その効果を検証していく。

例えば、TVCMと連動したインターネット広告において、芸能人名によるコンテキストマッチ配信を行い、クリエイティブとして芸能人を起用したTVCMの素材を活用することによって、より記事との親和性を高めることができる。また、TVCM視聴後のユーザーへリーチするため、従来では難しかったターゲットへの訴求が可能だ。芸能人名以外にも、自社の商品名や会社名など固有のキーワードでも精度の高いコンテキストマッチ配信を行うことや上記を拡張した配信が可能になる。

今後は、Cookieを使用しない環境における属性推定やユーザーの行動解析や時間帯別・地域別でのダイナミッククリエイティブの最適化など、Cookieを利用しない環境において求められる技術の共同研究も視野に取り組みを進めていく方針だ。

※GDPR
General Data Protection Regulationの略称で、EU一般データ保護規則とも呼ばれている。EU内で適用される個人のデータ保護を目的とした制定で、2018年5月25日から施行された。

※ITP
Intelligent Tracking Preventionの略称で、Apple社が2017年にプライバシー保護とセキュリティ強化を目的にiOS/macOSに実装した機能で、Safari内においてCookieの働きを制限することで、サイト間のトラッキングを抑制する機能となる。