ワールドフリッパー(WORLD FLIPPER)、Cygames、ADに関するスマホアプリ&ソーシャルゲーム連載記事

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【Sp!cemartゲームアプリ調査隊】事前プロモ(ほぼ)なし…突如配信された『ワールドフリッパー』ヒットの背景。リリース前後の施策を分析

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スマートフォンゲームの日々の運用とその効果をリサーチし、ゲーム関連企業へマーケティングデータを提供するSp!cemart(スパイスマート)。ゲームアプリの運用情報をいつでもウォッチできる「Sp!cemartカレンダー」や、毎月発行しているレポートを提供している。
 

なかでもカレンダーは、セールスランキング上位のモバイルオンラインゲームのゲームシステム・運用施策をダッシュボード形式のWEBツールとして提供。ゲーム内プロモーション施策の効果測定やセールスランキングと運用効果の相関関係を時系列で分析できる。
 
本連載記事ではSp!cemart協力のもと、カレンダー機能を用いた、ランキング上位タイトルの直近のゲーム内施策を分析。今回はCygamesの新作タイトル『ワールドフリッパー(以下、ワーフリ)』をピックアップする。

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(以下、Sp!cemartゲームアプリ調査隊より) 

■初出からリリースまでわずか1週間…でも無料DL首位を獲得


​ 
■『ワールドフリッパー』
提供:Cygames(開発:シテイル)
リリース日:2019年11月27日

 
本作は、ピンボールのフリッパーを操作して、ドット絵キャラクターを敵に打ち当てる“ノンストップ体当たりアクションゲーム”です。
 
さまざまな特長を持ったキャラクターたちを育成し、アビリティや編成を組み合わせることで、さらに強力な攻撃を放つことができます。メインストーリーでは、変化に富んだ数多な世界を旅していく主人公と仲間たちの冒険物語を、表情豊かなイラストとともに楽しめます。
 
また、他のユーザーと協力して強力なボスと戦うマルチプレイにも対応。連携して敵の動きを封じたり、協力技を使用して大ダメージを与えたりと、ソロプレイとは違った爽快感が味わえます。音楽や世界観にもこだわり、幅広い層が楽しめるゲームになっています。
 
 
開発会社は、Cygamesの子会社・シテイル。2015年2月に設立された同社は、個人活動が中心だったクリエイターの尾野政樹氏が代表取締役を務めています。
 
これまでシテイルでは、Cygames提供のカジュアルゲームとして『キルベジ』や『ラビとび』などをリリース。シンプルな操作性ながらもグラフィック、演出、そしてゲーム本来の面白さを追求し、そのクオリティの高さが話題を呼びました。



 
そういう意味では、『ワーフリ』はシテイル待望の大型タイトルとなりました。
 
一方で、リリース前の取り組みでは、昨今のスマホゲームタイトルの施策とは異なるアプローチを展開。それは、事前プロモーションなどをほとんど行わず、初出からリリースまでわずか1週間足らずでリリースされた、ということです。
 
一般的にスマホゲームは、初出(発表)→事前登録→リリース……といったように、段階を踏んでリリースに至ります。なかでも事前登録は、リリース日までの期待値を上げるために、登録数に応じた特典付与を発表したり、事前プロモーションとしてTVCMやWEB施策、ゲームの新情報を掲載したプレスリリースを発信したりと、やることはさまざま。
 
【リリース前の主な流れ】
■ 2019年11月20日に初出。カウントダウンサイトを公開(タイトル未発表)
■ 2019年11月22日にサイト更新。サイト上のミニゲームを進めるとゲーム情報が徐々に公開
■ 2019年11月26日にタイトル及びゲーム情報を正式発表(各アプリストアで先行DL開始)
■ 2019年11月27日に正式リリース

 
上記がリリース前の主な流れですが、正式タイトルと核となるゲーム情報を発表した翌日にもうリリースというのだから驚きです。リリース後は、早々にApp Store(ゲームカテゴリー)の無料ダウンロードランキングで1位、セールスランキングは最高14位を記録し、現在もTOP30圏内をキープしています。
 
では、なぜここまでの垂直立ち上がりが実現できたのでしょうか。無料ダウンロードランキング1位に関しては、下記の要因が考えられます。
 
【無料DLランキング1位の要因】
■ “Cygamesの新作”であることを打ち出したこと
■ 同社の各タイトルがSNSで拡散し、新作を祝福し後押したこと

 
ひとつ目は、「Cygamesのブランド力」……と言ってしまうと元も子もありませんが、十分にインストールするキッカケにつながったのではないでしょうか。実際に初出の際には、リリース日と共に「サイゲ新作」というキャッチコピーをCygames自らが採用し、打ち出しています(Twitterのハッシュタグも#サイゲ新作を設けています)。

 
 
 
こうしたキャッチコピーは、新作に対する自信の表れではなく(とはいえ、それもあると思いますが)、社名による知名度が一定数あること、そもそもオリジナルタイトルのため会社名で打ち出したほうが伝わりやすいことなど、さまざまな理由が関係していると思います。
 
ふたつ目は、Cygamesの人気タイトルの公式Twitterが、『ワーフリ』のリリースを祝福し、応援イラストを公開(関連記事)して拡散に務めたこともダウンロードランキング1位の要因になったことでしょう。応援イラストを公開したのは下記の4タイトル。
 
【応援イラストを公開したタイトル及びTwitterフォロワー数】
■ グランブルーファンタジー(フォロワー数:約84万)
■ シャドウバース(フォロワー数:約67万)
■ プリンセスコネクト!Re:Dive(フォロワー数:約41万)
■ 神撃のバハムート(フォロワー数:約4万7,000)
※2019年12月2日時点の数値

 
4タイトルのTwitterフォロワー数を合計すると、単純に200万近くにも及びます。また、該当フォロワーはすでにCygamesのゲームタイトルを遊んでいるユーザーが中心のため、ジャンルは違えど、ゲームのクオリティへの理解など、完全な新規ユーザーを獲得する以上に、親和性の高いロイヤルユーザーへの訴求につながったことがうかがえます。
 

▲『グランブルーファンタジー』による応援イラスト
 
なにより、新作タイトルのリリースを、社内の各チームが応援イラストを贈り、門出を祝い、そして労をねぎらうのは、ユーザーにもポジティブな印象を与えたことでしょう。
 
ここからは、『ワーフリ』のマネタイズやゲーム概要はもとより、直近におけるランキング推移と施策について、「Sp!cemartカレンダー」で覗いてみましょう。
 
 

■体験版を公式サイトで公開中。変わったガチャ演出も

 
 
本作の操作方法は、画面タップでフリップを動かし、敵目掛けてキャラクターを弾いて体当たりするというシンプルなもの。
 
バトル中、コンボ数に応じてフリップが3段階の強さを持つパワーフリップに変化したり、ゲージを溜めて指をスライドさせることでキャラクターごとのスキルを発動させたり、ダッシュと呼ばれる空中移動で敵の弱点を突いて大ダメージを狙ったりと、アクション性が非常に高いのが特徴です。
 
また、バトル中にユーザーを妨害するようなギミックが盤面上に出現することもあれば、逆に一定時間ユーザーが有利になるギミックが出現するフィーバータイムという要素もあり、アクション性だけでなく戦略性にも富んでいます。
 
なお、『ワーフリ』の公式サイトでは、WEBブラウザ上でも遊べる体験版を公開しています。まだインストールしていない方は、下記サイトにて直接遊んでみるのが分かりやすいかもしれません。
 
『ワールドフリッパー』WEB体験版
 
さて、本作の主なマネタイズは、有償アイテムの星導石の販売です。星導石はガチャや特定アイテムの購入などに使用します。星導石のラインナップは以下の通り。
 
【星導石のラインナップ】
・星導石50個(120円)
・星導石160個(370円)
・星導石320個(730円)
・星導石850個(1,840円)
・星導石1500個(3,060円)
・星導石2450個(4,900円)
・星導石5100個(10,000円)
 
【購入が1人1回までの商品】
・星導石850個+★4以上確定ガチャチケット1枚(1,840円)
・星導石5100個+★5確定ガチャチケット1枚(10,000円)

 
ガチャには、キャラクターが手に入るキャラガチャと、装備品が手に入る装備ガチャの2種類用意されています。それぞれキャラガチャは、1回で星導石150個(360円相当)、10連が1500個(3,600円相当)必要です。なお、1日1回限定で有償の星導石50個で引くこともできます。一方で装備ガチャは1回で星導石75個(180円相当)、10連が750個(1,800円相当)必要(1日1回限定で25個で引ける)。
 
排出率は、最高レアリティの★5が5.00%、★4が25.00%、★3が70.00%。また、ユニークなのは、ガチャの演出です。
 
 
ガチャの演出では、まず左画像のようにボールが排出され、この時点でレアリティの種類が分かります(虹色:★5、金色:★4、銀色:★3)。
 
その後、ボールの色に対応したキャラクターが排出されるのですが、たまに右画像のようにボールのレアリティが上がる演出が挿入されます。該当のボールが上からピンに当たりながら落ちてきて、金色や虹色のピンに接触するとレアリティが上がるという仕組みです(銀色のボールでも、金色のピンに2回接触すると、虹色のボールになります)。
 
一見ただの演出ではありますが、実況動画ではガチャ動画が人気であることから、視聴者参加型としても盛り上がる演出として寄与する可能性もあるでしょう。
 

■スタミナ消費もマネタイズの鍵に

 
『ワールドフリッパー』【調査期間:2019年11月27日~12月2日】

 
Sp!cemartカレンダーでは、リリースから現在までのランキング推移として、2019年11月27日(水)~12月2日(月)を抜粋しました。ランキング推移は、先ほど言及したように無料・セールス共に高い順位を記録しているのが分かります。カレンダー上では、“リリースのタイミングにどのような施策を展開していたのか”にフォーカスをあてていきます。
 
【リリース直後の主な施策】
・スタートダッシュログインボーナス(12月11日04:59まで)
・スタートダッシュミッション(12月16日11:59まで)
・リリース記念ガチャ(12月16日11:59まで)
・第1回ワールドフリッパー動画募集キャンペーン(12月17日23:59まで)
・漫画をゲーム内で展開(世界観やキャラの魅力を伝えたものと、テクニックの2種類)
・ゲーム内BGMを収録したオリジナル・サウンドトラックを世界同時配信
 
ゲーム内の期間限定施策では4つ展開していました。リリース記念のログインボーナスやミッション系は新規定着のキッカケにつながるほか、キャラの魅力を伝えたゲーム内漫画やオリジナルサントラの配信は、ユーザーが作品を深掘りたいときの拡張コンテンツとしてエンゲージメント向上にも寄与することが考えられます。
 
本作は、セールスランキングで垂直立ち上がりを見せています。今後も追加キャラクター(期間限定ガチャ)をキッカケにランキングは上昇していくと思いますが、マネタイズの面ではスタミナ消費も影響していきそうです
 
クエストを遊ぶためにはスタミナを消費しますが、その頻度や1クエストあたりのスタミナ消費量が高いため、回復アイテムの購入、星導石を用いて回復する(50個で100回復 – 120円)など、課金につながる場面が多々あります。
 
実際にゲーム内のショップには、スタミナ回復薬セットが星導石600個(1,440円)で販売されているなど、需要の高さがうかがえます。スタミナ回復における金額はあまりインパクトありませんが、今後育成をするうえで重要な要素となるため、継続的な課金も見込めることでしょう。
 

■活躍できる画面が多々あるマルチプレイの偶発性

 
本作について、一般的なスマホゲームサイクルをベースに、コアアクションをピンボールに切り替えた、一見してありきたりな印象があります。しかし、本作はそんな安易な印象を跳ね返すほどのクオリティを実現しています(余談:現在筆者は、メインストーリーを全て進め<リリース段階のところまで>、属性ごとにキャラクターを編成して育成に努めています)。
 
ゲームの面白さは、メディアやユーザーが語っている通りですが、個人的にはドット絵キャラが繰り出す爽快感抜群の演出(及び効果音)と、大ヒットゲームにも通ずる偶発性の妙だと感じていますたとえば、極小のドット絵キャラからは想像できないド派手なエフェクトについては、思わぬギャップで興奮させられました。
 
一方で個人的に偶発性の面白さを感じたのは、ボスバトルなどのマルチプレイです。3人のユーザーで一体のボスを協力して撃破するモードで、基本的な操作やルールはシングルプレイと変わらず、自分以外の2人のユーザーのキャラクターはゴーストのような半透明で表示され、リアルタイムでバトルを行うことができます。
 
なかでもボスの弱点箇所が表示された際には、たとえ全体的にレベルが低くとも、弱点箇所に体当たりしてボスの必殺技を阻止することができます。とくに野良パーティーのマルチプレイになると、強いユーザーだけが活躍してしまいますが、本作では攻撃力が低くとも、バトル中にきちんと貢献できる瞬間や、達成感を味わうことができます。
 
 
本作に対戦モードはありませんが、『モンスターストライク』がタイムアタックを競技にして大会を開催するというケースもあることから、『ワーフリ』に関してもタイムアタックはもちろん、変わった遊び方でまた別の可能性を見出すことでしょう。
 
すでに『グランブルーファンタジー』など一部キャラクターは登場していますが、コラボ施策の親和性の高さも強みのひとつかもしれません。
 
「Sp!cemartカレンダー」では、各ゲームのイベント情報をランキング推移と共に閲覧できます。自社はもとより、競合他社の施策一覧を取りまとめた分析などにもご活用できます。ぜひ、ご興味がある方はお問い合わせページからご連絡ください。

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■執筆 <株式会社スパイスマート>
スマートフォンゲーム内運用に関する調査・分析を行うリサーチ事業とコンサルティング事業を展開しており、「Sp!cemart」というサービス名称で各種ソリューションを提供。

コーポレートサイト:http://corp.spicemart.jp/
Sp!cemart 商品に関する問合せ:info@spicemart.jp
 

■Sp!cemartゲームアプリ調査隊 バックナンバー

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Vol.4 〜Riot Games大特集。新作『Team Fight Tactics』の概要から『LoL』の直近プロモ・e-Sports施策まで〜

Vol.5 流入から定着まで繋げた7つの施策…大ヒット中の『FFBE 幻影戦争』、事前登録からリリース直後の施策を総まとめ


 

 
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企業情報(株式会社Cygames)

会社名 株式会社Cygames
URL https://cygames.co.jp/
設立 2011年5月
代表者 渡邊 耕一
決算期 9月
直近業績
上場区分 非上場
証券コード

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企業情報(株式会社スパイスマート)

会社名 株式会社スパイスマート
URL http://corp.spicemart.jp/
設立 2015年7月
代表者 張青淳
決算期
直近業績 非開示
上場区分 未上場
証券コード

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