KLab、7~9月期決算は既存タイトル苦戦で大幅減益 次の四半期は先行投資局面 『スクスタ』の利益貢献は来期から

KLab<3656>は、第3四半期累計(2019年1~9月)の決算発表を行うとともに、コーポレートサイト上で決算説明資料を公開した。累計決算についてはすでに報じているので、今回は第3四半期(2019年7~9月)の3ヶ月の状況を見ていこう。

まず、売上高は、前四半期比(QonQ)で9.3%減の75億6500万円だった。『BLEACH Brave Souls(ブレソル)』が好調だったものの、『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル(スクフェス)』と『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』『禍つヴァールハイト(禍つ)』の売上が減少したたため、としている。

新作『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS(スクスタ)』については9月26日にリリースしたため、5日分の寄与にとどまった。ただ、その後は計画通りに推移しており、次の四半期から売上拡大に寄与する見通しだ。

本業の儲けを示す営業利益については、同55.5%減の4億0600万円、経常利益は同54.5%減の3億6400万円、最終利益は同17.1%減の4億1700万円と大幅に減った。主力タイトルの売上減少が響いた。売上原価を同3.4%減の59億0300万円、販売管理費を同4.9%減の12億5500万円と費用削減を行ったものの、売上減少をカバーできなかったようだ。
 


ただ、そうしたなかで、労務費/人件費と外注費に相当する売上原価が増加傾向にあるという。また『スクスタ』リリースに伴い、次の四半期から減価償却費は増加する、としている。
 


開発中のパイプラインは、『テイルズ オブ クレトリア』と『ラピリスライツ』の2タイトルとなる。そのほか、『ブレソル』や『スクスタ』『禍つ』の海外展開の準備も行っていくとのこと。
 


なお、第4四半期(10~12月)の業績は、売上高が前四半期比20.6%増の91億2400万円と大幅増収を見込む。既存タイトルは減衰を想定するものの、『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS(スクスタ)』がこの四半期からフルに寄与する見通しだ。
 


利益面は引き続きQonQで減益となる。営業利益が同90.1%減の4000万円、経常利益が同90.9%減の3300万円、最終損益が1600万円の赤字となる見通し。『スクスタ』リリースに伴う減価償却費や運営費の増加に加えて、ゲーム開発や運営にかかる外注費/業務委託費の増加、そして、『スクスタ』の初期プロモーション費などが負担となる。利益貢献は来期からとなるようだ。
 
KLab株式会社
http://www.klab.com/jp/

会社情報

会社名
KLab株式会社
設立
2000年8月
代表者
代表取締役社長CEO 森田 英克/代表取締役副会長 五十嵐 洋介
決算期
12月
直近業績
売上高107億1700万円、営業損益11億2700万円の赤字、経常損益7億6100万円の赤字、最終損益17億2800万円の赤字(2023年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3656
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