【新規上場企業分析】ブシロードの「成長可能性に関する説明資料」をチェック…「バンドリ!」など自社IP育成が足元の成長をけん引 次をにらんだ大型IP開発が成長の種に

ブシロード<7803>は、本日(7月29日)、東証マザーズに新規上場し、公開価格1890円を16.6%上回る2204円で初値を付けた。

初値を付けた後は、2000円付近まで調整する形となっているが、実際のところ同社の今後の成長性などはどうなのか。同社が本日開示した「成長可能性に関する説明資料」を元にチェックしてみたい。
 

■自社IPの寄与でモバイルオンラインゲーム部門と音楽部門が伸長


まずは業績だが、2019年7月期の第3四半期実績で売上高235億円、営業利益25億円に達しており、これを単純に12ヶ月分に換算してみると、売上高313億円、営業利益33億円という規模が想定される。もちろん仮定の数字ではあるが、2018年7月期の実績(売上高288億円、営業利益29億円)と比較すると、増収増益での着地となる確率は高そうだ。
 

売上高の成長をけん引しているのはモバイルオンラインゲーム部門で、自社IPである「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」を活用したアプリ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE-』が2019年7月期は新たにオンする格好となっている。
 

また、音楽部門も2018年7月期、2019年7月期と順調に伸びているが、これは「バンドリ!」関連のCDの売り上げや、そのライブ興行が寄与している影響が大きそうだ。
 




今後の成長シナリオとしては、「海外市場のさらなる開拓」「有力な新規IPの開発、既存IPの発展」に取り組むとしている。メディアミックスによる展開を得意とする同社にとっては、海外における日本アニメ市場の拡大は追い風となっている。
 

また、年に1~2本のペースで新規大型IPを開発し、IPディベロッパーとしての地位をさらに確立することを目指しており、現在はDJをテーマにしたメディアミックスプロジェクト「D4DJ」(ディーフォーディージェー)や、「バンドリ!」発のボーイズバンド「ARGONAVIS from BanG Dream!」などの育成を進めている。
 
 
(編集部:柴田正之)


 
株式会社ブシロード
http://bushiroad.com/
IPディベロッパー、それはIPに翼を授けること。 オンラインサービス充実へ
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会社情報

会社名
株式会社ブシロード
設立
2007年5月
代表者
代表取締役社長 木谷 高明
決算期
6月
直近業績
売上高487億9900万円、営業利益33億8500万円、経常利益45億300万円、最終利益20億5000万円(2023年6月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
7803
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