経済産業省、大学発ベンチャー実態調査を公表…185社増加、東大が引き続きトップを独走

経済産業省は、5月8日、2018年度大学発ベンチャー実態等調査を公表した。また、2018年3月に公開した「大学発ベンチャーデータベース」を新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下NEDO)と連携の上リニューアルオープンした。

大学発ベンチャー実態等調査は、「イノベーションの担い手」として高く期待される大学発ベンチャーの効果的な支援検討のため実施しているという。大学発ベンチャーの設立状況を把握するとともに事業環境やニーズ等を調査し、成長に寄与する要因を分析している。

調査結果は以下のとおり。


■大学発ベンチャー数の推移
2017年度調査と比べ185社増加した。




■大学発ベンチャーの大学別創出数
東京大学が引き続きトップを独走。京都大学、筑波大学など他大学の伸びも目立ち、各大学がベンチャー創出に力を入れている。
 
順位
(前年)
大学名 16年度 17年度 18年度
1(1) 東京大学 227 268 271
2(2) 京都大学 103 154 164
3(3) 筑波大学 80 104 111
4(4) 大阪大学 80 102 106
5(8) 東北大学 76 86 104
6(5) 九州大学 74 88 90
7(6) 早稲田大学 63 79 82
8(11) 慶應義塾大学 57 69 81
9(7) 名古屋大学 49 81 76
10(9) 東京工業大学 65 69 66
11(10) デジタルハリウッド大学 44 53 51
12(12) 北海道大学 48 51 50
13(13) 広島大学 41 46 45
13(13) 龍谷大学 36 43 43
15(15) 九州工業大学 44 44 42
16(18) 会津大学 32 32 33
16(16) 岡山大学 29 32 30
18(20) 立命館大学 34 28 29
19(19) 名古屋工業大学 21 27 28
20(16) 神戸大学 27 32 28


■大学発ベンチャーのIPO、M&Aの状況
現在上場している大学発ベンチャーは64社、時価総額は約2.4兆円だった。2016年度調査以降で解散とした企業386社のうち、M&Aによるものは16社だった。




大学発ベンチャーの成長要因分析
ステージ前期では、「エンジェル・VCからの出資あり」、「国内大企業とのアライアンスあり」、「大学・公的研究機関とのアライアンスあり」、「技術顧問が企業の技術者・研究者」、そして、ステージ後期では、「CEOの経歴が企業の経営層であること」が成長要因として有意な結果となった。




■大学発ベンチャーデータベース
2018年3月に公開した「大学発ベンチャーデータベース」について、さらなる内容の拡充や効果的な情報発信を図るため、今後はNEDOと連携し運営を行っていくとのこと。詳細についてはNEDOホームページを確認してほしい。


 

大学発ベンチャー調査(PDF)

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