コナミHD、19年3月期は売上高9%増、営業益11%増に 『プロスピ』や『ウイイレ』などスポーツゲームがけん引 今期は移転関連費用で減益に

コナミホールディングス<9766>は、5月9日、2019年3月期の連結決算(IFRS)を発表、売上高2625億円(前年同期比9.6%増)、営業利益505億円(同11.8%増)、最終利益341億円(同12.1%増)となった。
 

デジタルエンタテインメント事業におけるサッカーおよび野球コンテンツの各シリーズタイトルが堅調に推移した。

各セグメントごとの状況は以下の通り。

①デジタルエンタテインメント事業…売上高1417億円(前年同期比17.8%増)、セグメント利益438億円(同17.2%増)
モバイルゲームでは『プロ野球スピリッツA』が第3四半期に続いて好調を維持しているほか、配信開始から2周年を迎えた『遊戯王 デュエルリンクス』や、第3四半期に大型アップデートを実施した『ウイニングイレブン2019』(海外名『PRO EVOLUTION SOCCER 2019』)などがけん引した。

カードゲームでは、2019年2月に「遊戯王オフィシャルカードゲーム」が発売から20周年を迎え、「遊戯王OCG デュエルモンスターズ 20th ANNIVERSARY LEGEND COLLECTION」などが好評を博した。家庭用ゲームでは『ウイニングイレブン2019』(海外名『PRO EVOLUTION SOCCER 2019』)のオンラインモード「myClub」が引き続き盛り上がりを見せた。

eスポーツでは、『ウイニングイレブン2019』の世界選手権「PES LEAGUE WORLD TOUR 2019」の予選大会を世界各地で開催したほか、日本野球機構(NPB)と共同開催した「eBASEBALLパワプロ・プロリーグ」において初代日本一を決定するe日本シリーズを開催した。

②アミューズメント事業…売上高278億円(同10.6%増)、セグメント利益84億円(同12.6%増)
ビデオゲームではオンライン対戦麻雀ゲーム「麻雀格闘倶楽部」などが引き続き好調な稼働で推移したほか、「DanceDanceRevolution」の誕生20周年を記念したアニバーサリーモデルを発売した。 メダルゲームでは抽選型メダルゲーム「アニマロッタ アニマと雲の大樹」や、演出などが大きく進化した超大型プッシャーメダルゲーム「GRANDCROSS LEGEND」を発売し、機器販売の売上をけん引した。

③ゲーミング&システム事業…売上高312億円(同5.2%増)、セグメント利益47億円(同8.2%増)
ビデオスロットマシンの主力商品である「Concerto」シリーズの販売が堅調に推移したほか、新筐体「KX 43」を市場に投入した。
フィールド付競馬マルチステーション機「Fortune Cup」を北米に続いてアジアでの設置を開始した。カジノマネジメントシステム「SYNKROS」ではモバイルデバイスでプレーヤーのアカウントの表示や管理ができる新機能「シンクコネクト」を搭載し商品力を強化した。

④スポーツ事業…売上高635億円(同3.8%減)、セグメント利益22億円(同31.1%減)
卓球スクールやトランポリンスクールの開講施設を増やしたほか、元競泳日本代表の同社社員がコーチとして指導する「少人数制スイミングスクール」の開講を発表するなど、好調なスクールビジネスの拡大を図った。フィットネスマシンのリニューアルを含む既存施設の環境整備を推進した。

なお、2020年3月期通期の連結業績予想は、売上高2700億円(前期比2.8%増)、営業利益470億円(同7.0%減)、最終利益300億円(同12.3%減)の見込み。なお、減益の予想となっているが、これは、自社物件の新拠点「コナミクリエイティブセンター銀座」への移転に伴い、現賃借物件の退去後家賃などの一時費用50億円を計上するためととしている。
 

 
コナミグループ株式会社
http://www.konami.com/

会社情報

会社名
コナミグループ株式会社
設立
1973年3月
代表者
代表取締役会長 上月 景正/代表取締役社長 東尾 公彦
決算期
3月
直近業績
売上高3143億2100万円、営業利益461億8500万円、最終利益348億9500万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム(ロンドン証券取引所にも上場)
証券コード
9766
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