【イベント】CA Tech Kids、小学生プログラマーが登壇するイベントを開催…将来有望なクリエイターたちが斬新なゲームアプリを続々と披露



サイバーエージェント<4751>子会社で、小学生向けにプログラミング教育事業を展開しているCA Tech Kidsは、1月14日、iPhoneアプリ開発に取り組む小学生プログラマーが登壇するイベント「Kids Developer Pitch Winter 2017」をApple Ginza内にあるシアターで開催した。今回、イベントの模様をレポートしておこう。

今回のイベントでは、CA Tech Kidsとサイバーエージェントが主催する「ゲームクリエイター奨学金」プログラムを修了した小学校4~6年生の男女4人の生徒が登壇し、自分で開発したアプリを紹介しながら、プログラミングの魅力や制作過程で工夫した点などをプレゼンテーションした。「ゲームクリエイター奨学金」は、奨学生として採択された小学生を対象に半年間計100時間に及ぶゲームプログラミングの学習機会を無償で提供するほか、サイバーエージェントのゲームクリエイターとの交流の機会を設けるなど、ITの職業に関心を深めながら能力を習得する機会を提供している。

 
▲CA Tech Kidsの事業概要を説明するCA Tech Kidsの上野朝大社長。

 


サイバーエージェントの日高裕介副社長が登壇し、CA Tech Kidsの設立の趣旨を説明した。世界的にプログラミング教育の重要性が高まる中、サイバーエージェントは、子どもたちにプログラミングを教えることを通じて社会に恩返しすることが目的と述べた。インターネット業界やゲーム業界で慢性化しているエンジニア人材の育成はもちろんだが、将来、エンジニアにならなくてもプログラミングを学習することはロジカルに物事を考える習慣が身につくなどメリットも大きく、教育効果としても非常に高いと強調した。

 


続いて子どもたちがアプリのプレゼンテーションを行った。高橋温さんが植物育成ゲーム「のび~る」、七丈直史くんがクイズバトルゲーム「STUDY QUEST」、麻生俊くんがバスケ×シューティング「Thrilling Shooter」、菅野晄さんが3D百人一首 x 避けゲー「回一首(まわりっしゅ)」を発表した。ゲームアプリとしてのユニークなアイディアが随所に盛り込まれているだけでなく、アプリとしての完成度の高さに驚きの声があがった。また各自、しっかりと準備してきたのか、堂々としたプレゼンテーションだったのが印象的だった。

その後行われたトークセッションで、半年に及ぶアプリ開発の感想を聞かれると、「自分で作ったゲームが動いて感動した。知識が身についてよかった」、「自分のできることが増えてきて可能性が広がった」といったポジティブな感想が目立った。このほか、「新しい機能を追加すると、これまで動いていた機能が動かなくなり、原因を探っているとあっという間に時間が経っていた」とプログラミングの面白さや奥深さも体験できたようだ。

 


サイバーエージェントSmartphone Games & Entertainment(SGE)事業部CTOの白井英氏は、子どもたちとのトークセッションにゲストとして参加し、「1人前のエンジニアだと思って話を聞いていた。自分の作りたいものを作っているだけでなく、それが伝わるアプリに仕上がっている」「3Dを駆使したゲームに驚いた」と、子どもたちのアプリとプレゼンテーションを絶賛していた。総評として、遊んでいてクセになる要素がどんなものかを考えて、ゲームに盛り込むことができれば、長く遊んでもらえるようになるとコメントした。

 


また、会場には、子どもへのプログラミング教育に関心のある父親・母親、そして、プログラムを勉強している子どもたちが多く訪れていたようで、1日あたりの製作時間(1~4時間程度が多かった)や、英語学習の必要性(英語の習得は特に必要ないが、最新情報を得るのに英語を習得していると役立つと白井氏が回答)、次回作の構想、プログラミングを勉強しはじめた経緯など、会場から多くの質問が出ていた。

なお、イベントの最後には、日高氏から4人に修了証の授与が行われた。アプリ開発の教育プログラムらしく、修了証は、紙に印刷した修了証ものではなく、インストールしたiPadを手渡していた。

 






■高橋 温さん
植物育成ゲーム「のび〜る」
“タップして水をあげて、どこまで木を高く育てられるかを競おう。落ちて来る害虫には注意!フリックで倒せ!“
 



■七丈 直史くん
クイズバトルゲーム「STUDY QUEST」
“モンスターとクイズでバトルしよう! 倒したモンスターは仲間になって、ボス戦で助けになるよ。“
 



■麻生 俊くん
バスケ×シューティング「Thrilling Shooter」
“シュートを決めた数だけ次のシューティングで使える球が増える。連動する二つのゲームでハイスコアを目指せ!“
 



■菅野 晄さん
3D百人一首 x 避けゲー「回一首(まわりっしゅ)」
“中央にある球をフリックで操作して、下から浮かんで来る文字を避けるサバイバル!できるだけ多く避け続けよう。“

 

(編集部 木村英彦)

■関連サイト

イベント特設サイト

株式会社サイバーエージェント
http://www.cyberagent.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社サイバーエージェント
設立
1998年3月
代表者
代表取締役 藤田 晋
決算期
9月
直近業績
売上高7202億0700万円、営業利益245億5700万円、経常利益249億1500万円、最終利益53億3200万円(2023年9月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
4751
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