デジタルガレージ、15年6月期は営業益84%増 広告・決済・投資の各事業が伸長

デジタルガレージ<4819>は、本日(8月14日)、2015年6月期の連結決算を発表し、売上高380億円(前の期比12.8%増)、営業利益48億円(同84.4%増)、経常利益76億円(同71.3%増)、最終利益50億円(同78.5%増)と大幅な増収増益を達成した。
 

同社では、マーケティング事業、ペイメント事業及びインキュベーション事業のすべての事業で売上高と営業利益が前の期に比べて増加したため、と説明している。

また、経常利益は、営業利益を大きく上回ったが、持分法による投資利益20億円、保有する外貨建資産の評価替により発生した為替差益10億円が計上されたことによる。さらに、持分法適用の関連会社であるカカクコムによる自己株式の公開買付けに応募し、保有株式を一部譲渡したことにより特別利益として持分変動利益23億円が計上されたという。

セグメント別の状況は以下のとおり。

マーケティング事業
売上高160億円(前の期比8.4%増)、営業利益10億円(同24.7%増)だった。アフィリエイトマーケティング等のパフォーマンスアドが牽引して成長を持続するとともに、スマートフォン向けの広告販売も拡大したという。また、これまでにデジタルマーケティング領域で培ったノウハウとビッグデータの解析技術を組み合わせて、より収益性の高いスマートフォンアプリ広告のソリューションを提供し、アジアを中心にインバウンドとアウトバウンドのアプリビジネスを支援する取り組みも開始したとのこと。

ペイメント事業
売上高145億円(同8.3%増)、営業利益13億円(同9.9%増)だった。ベリトランスとイーコンテクストは、国内EC市場の拡大を受けて、決済の取扱件数、取扱高が堅調に伸長し、業績も順調に推移した。また、EC向けに提供している決済プラットフォームを活用して、今後決済のキャッシュレス化が進展すると見込まれる不動産などの非EC事業者向けの決済ソリューションパッケージの開発・提供にも注力したという。

インキュベーション事業
売上高74億円(同36.1%増)、営業利益35億円(同115.4%増)だった。DGインキュベーションでは、国内投資先2社が新規に株式公開をするなど、国内外のベンチャー企業への投資・育成ビジネスによる利益が大幅に増加した。また、オンライン百科事典「Wikipedia」(ウィキペディア)の創始者であるJimmy Wales氏が立ち上げたコミュニティサイト「Wikia」(ウィキア)を運営するWikiaに対する出資を行い、「Wikia」の日本語版サイトの事業支援を通じて、コンテンツビジネスへの取り組みを始動した。


 
■2016年6月期の見通し

2016年6月期は、売上高410億円(前期比7.6%増)、営業利益52億円(同8.1%増)、最終利益55億円(同8.2%増)を見込む。