【アプリ調査】超大型の生物兵器と共に戦場を駆ける…未曾有の新作MOBA系アプリ『WORLD WAR TITAN : FRONT LINE』をいち早く体験


Mutations Studioは、2014年6月25日に新作アプリ『WORLD WAR TITAN : FRONT LINE』(以下、『WWT』)のメディア体験会を、Mutations Studio本社で催した。

同社は、『カイブツクロニクル』や『煙に巻いたらさようなら。』などのスマートフォンアプリを手掛けたプロデューサー・桑田一生氏と、その開発・運営チームが2012年8月に創業したゲーム企業。現在までに、『にしこくん瓦RUN!』(関連記事)、『蒸気演算-STEAM CALCULATOR-』(関連記事)、『流線系エンカウンター』(関連記事)などの開発実績を持つ。

そんな同社が贈る渾身の新作アプリは、世界中でヒットを飛ばすオンラインゲーム『League of Legends』などに代表される人気ジャンル・MOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)系リアルタイムストラテジーゲーム。本稿では、いまだヴェールに包まれた不可思議な新作アプリ『WWT』を、正式配信前に先駆けて、そのゲーム概要と魅力をお届け。

 

■巨人、3大国家、MOBA系、アプリ市場を大きく揺らすテーマの数々…



本作は、他のプレイヤーと小隊(クラン)を組んで、自分が所属する勢力を勝利に導く5vs5のMOBA系リアルタイムストラテジーゲームである。最大5人の仲間とチームを組んでバトルに参加することができる「ギルド vs ギルド(GvG)」が採用。しかし、本作は単純にプレイヤーたちが敵陣に攻め立てるだけではなく、各小隊ごとに存在する巨人の存在が鍵となってくるのだ。

巨人とは、1小隊に1体、所属する国家から与えられる超大型の生物兵器。戦闘中は、プレイヤーのいうことは一切聞かず、ひたすらまっすぐ敵陣に進んでいく。プレイヤーは、そんな本能の赴くままの巨人を、相手小隊に倒されないように、うまく誘導したり守ったり、さらには相手巨人の侵攻を阻んでいくことになる。しかし、前述しているように巨人は一心不乱に前へと進んでいくため、足元にあるものはすべて踏み潰し、巨人の歩いた跡には瓦礫と死体しか残らないほど。いくら味方の巨人とはいえ、よそ見をしていると踏み殺されてしまうので注意することが必要。
 
 
▲巨人のデザイナーには『GOEMON』や『バイオハザード ディジェネレーション』など
日本の特撮映画を代表する特殊メイク、造形、デザインアーティストの百武朋氏を起用。


 
また、本作の世界観は、第一次世界大戦をモチーフにした3つの大国が舞台。プレイヤーたちは、いずれかの国家に属し、所属国家を優勝するために戦っていく。すべての戦闘結果から戦況は優勢、劣勢、拮抗と刻々と変化していき、それに応じてバトルの勝利条件やルールも変わる。ルールや勝利条件には、敵の砦を破壊するものから、相手小隊の巨人を撃破するものと様々。

サービス開始後は、1ヵ月ごとに期間を区切り、その月間における国家の優劣(1~3位)を決める。結果に応じた報酬が振り分けられた後は、再び所属国家がシャッフルされるため、つねに新鮮な気持ちでゲームを楽しめるのは、本作の魅力のひとつといえよう。なお優劣は、勝利することによって建築できる塔の高さによって決定。もちろん塔には耐久力があり、ダメージの蓄積によって塔が崩壊して高さが低くなる。
 

▲『WWT』には、オロール共和国、ツェルベルス帝国、
高天原皇国という3つの強大な国家が存在。


さて、いよいよ戦いの時だ。……と、言いたいところだが、戦略的なテクニックが要する本作では、事前の準備が大変重要となってくる。ここで出撃前の準備ができるロビーについて解説。ここでは、プレイヤーが操作するキャラクター・兵士の編成や武器の切り替え、一緒に戦う他プレイヤーたちとのコミュニケーションが出来る場である。兵士は複数存在し、メインに1体、リザーブに2体セットしておくことができ、戦闘中に操作したい兵士をセットした中から任意に変更することが可能だ。

また、各兵士は、「歩兵」「猟兵」「砲兵」「憲兵」「工兵」といった5つの異なる適正とスキルを持つ兵科が存在する。スキルには、小隊のステータスを上げたり、瞬時に前線へ移動したり、ときには巨人を誘導したりと多彩。そのため、それぞれの兵士の特徴(兵科やスキル)を考慮してセットするのがベストだ。なお、巨人は戦闘での自身の活躍に応じて成長していくとのこと。
 

▲多種多様なスキルと特徴を持つ兵士たち。

 
▲リアルな顔立ちの兵士。登場する武器は実在のモデル、また丁寧な解説付きが堪らない。
 

▲ロビーでは、仲間たちとチャットで会話することも可能。


 

■巨人の快適な侵攻が勝利の鍵。巨人に対して「心臓を捧げよう」


メディア体験会では、実際に各媒体が5対5に分かれて練習試合と本試合の2回のバトルを展開した。バトルでは奥行のある3ラインの戦場を舞台に、仲間と巨人と共に敵地へと侵攻していく。兵士は移動させたい方向に画面をフリックすることで動かせ、画面をスワイプするとオートランとなる。攻撃は射程内に相手小隊のプレイヤー、巨人、障害物があると自動的に攻撃してくれる。優先したい標的は、タップすることでターゲッティングが可能。

そして、スキルは兵士をタップすることで任意のタイミングで使用できる。しかし、なかには使用してから設置が完了するまでに時間のかかるスキルもあり、その間は兵士が無防備になるため注意が必要。なお、兵士はライフが完全になくなると死亡状態となり、拠点区域に運ばれ蘇生措置を受けることになる。時間経過で復活するため、すぐに控えている兵士に切り替えて戦地に向かおう。
 
 
▲戦闘中は、スタンプを通して仲間とコミュニケーションを図れる。




 
これまで数枚のゲーム画面を見せてきたが、恐らくバトル中のスピードが大多数の読者は気になるのではないかと思う。じつは、意外と巨人もプレイヤーもゆったりめで動いていく。そのため、きちんと頭の中で戦略を練りながらバトルを展開できるので安心してほしい。決して攻撃だけを繰り返すゴリ押しは通用せず、巨人が快適に侵攻できるようにサポートしたり、臨機応変にスキルを仕掛けたりすることで、思わぬところで戦況がガラリと変化するのが、この『WWT』の醍醐味ではないかと思う。

筆者も一通りプレイさせていただいたが、もう色々と準備の段階から細かく考えてしまった……。たとえば、最初にバトルに参加させる兵士は、相手に倒されるのを覚悟であえて前線まで突っ込ませ、相手巨人の侵攻を阻むスキルを多用する、そして兵士が倒されたら、今度は攻撃力の高い兵士に切り替えて、相手巨人の討伐に戦闘体制を切り替えるなどなど……。

とはいえ、こんなことをひとりで実行するのは、無謀そのもの。そう、小隊には自分のほかに4人のプレイヤーが存在するため、それこそ準備段階のロビーからチャットを通して、きちんとみんなでバトル中の計画を話し合うのも面白いだろう。巨人のサポートを第一に考える戦略性の高さと、戦況における一喜一憂を他プレイヤーと分かち合える面白味は『WWT』ならでは


▲巨人同士の殴り合いは、かなりの重量感で圧倒される。
しかし、見惚れるのではなくて、巨人のサポートに徹しよう。
 

■「全世界のプレイヤーとの対戦も視野」…開発者インタビュー


メディア体験会の最後には、本作のディレクターを務めた吉田卓史氏の囲みインタビューが実施された。ちなみに吉田氏は、過去フロム・ソフトウェアでXbox360用ソフト『クロムハウンズ』を手掛けた開発実績を持つ。3Dアクションシューティングゲームの同作は、最大6人で繰り広げられるチーム対戦が特徴のタイトルで、オンライン対戦のノウハウが『WWT』にも発揮されているのが伺える。


――:本作のゲームモードは、オンライン対戦のみですか。
吉田氏:基本はオンラインベースで作っています。ただ、これを実際に製品版をリリースする際には、シナリオモードなどソロで遊べるモードも追加していく予定です。


――:世界展開もされると思いますが、海外プレイヤーともマッチングは可能でしょうか。
吉田氏:現状は国ごとにサーバーを分けていますが、将来的にユーザーさんの反応が良ければサーバーを増強し、全世界でのマッチングも可能にしていこうと思います

ちなみに3G回線でも問題なく遊べます。電車のなかですと多少ラグは生じるかもしれませんが、リアルタイムで殴り合うゲームではないため、影響はないと思います。



――:巨人の育成要素はありますか。
吉田氏:はい、あります。バトルに出るほど、自分たちの小隊に配属されている巨人は成長していきます。現在用意している巨人は3体だけですが、今後は巨人のデザインや数も増やしていき、成長も枝分かれしていくようなことも構想としてあります。


――:各バトルフィールドには、補正などはありますか。
吉田氏:基本的に3つのラインで、相手の陣地に侵攻するという構成は変わりません。ただ遊んでいただくモードは、1時間ごとにお互いの勢力の戦況が変わっていき、前線が相手の本国や中間地点などに移動する場合があります。

中間地点では「タイタンバトル」といって、砦が無い状態でお互いの巨人同士を戦わせるルールになっています。この場合は、とくに砦を守る必要がないため、いかにして相手の巨人を倒すかというルールです。本国の場合は、それぞれの国を守る形となり、攻め込む側は巨人が居て砦がない状態、守る側は巨人が居なくて砦がある状態となります。



――:マネタイズについて教えてください。恐らくキャラクターや武器などを手に入れるためのガチャでしょうか。
吉田氏:今回用意したキャラクターは5種類だけなんですけど、実際リリースする際は20~30体を用意したいと思っています。その中に有料で使えるキャラクターも用意しますが、いまのカードガチャのようにレア度が付いているのではなくて、プレイヤー自身が使いたいと思うキャラクターをピンポイントで購入してもらえるような形を想定しています。また、それぞれ武器には成長要素やスキルを付けたりする要素も考えていますので、ブーストアイテムなども検討しています。


――:現段階における開発状況はいかがですか。
吉田氏:基本的なゲームの面白さ、ユーザーさんが体験してもらいたいコアな部分は、ほぼ出来上がっています。一番足りていないのは、キャラクターや武器などの追加となります。また、新しいゲームモードやショップ画面などの実装も考えています。
 

同社は、「将来的にはeスポーツのような公式大会などのイベントも展開していく」と語っているように、リアルではスマートデバイスを持ち寄ったプレイが盛んとなり、口コミによる波及効果も期待できそうだ。何よりも対戦をリアル1ヵ月でひと区切りにしたことによって、強者が勝ち続ける環境を抑圧できるほか、つねに新鮮なルールと仲間たちでゲームが楽しめるのは大きな魅力のひとつ。

『WWT』は、​6月30日にAndroid版(Google Play)においてα版を配信予定。正式リリース時には、iOS/Android版はもとより、北米と同時に配信を開始するようだ。

※ゲームシステム、およびゲーム画面は開発中現在のものですので、
リリース時に変更が加わる場合がございます。予めご了承ください。


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設立
2012年8月
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