マーベラス、2011年3月期は営業益1.47億円と黒字転換-音楽映像の好調とゲームの損失縮小で

マーベラスエンターテイメント<7844>は、本日(5月10日)、2011年3月期の連結業績を発表し、売上高69億6500万円(前期比15.9%減)、営業利益2億0200万円(前期16億6800万円の赤字)、経常利益1億4700万円(同17億2500万円の赤字)、当期純利益1億3100万円(同16億2300万円の赤字)だった。 同社では、家庭用ゲームソフトの発売タイトルの絞り込みや海外戦略の見直し、英国子会社の売却、舞台公演の公演数の減少などにより、売上高は前年比マイナスとなったものの、主力コンテンツの販売などが好調に推移したため、黒字転換に成功した、としている。株式譲渡した海外子会社の損失分の減少や、事業の効率化も収益性改善に寄与した。 ■音楽映像事業は、売上高34億4400万円(前期比4.2%減)、セグメント利益6億2400万円(同38.4%増)だった。子会社デルファイサウンドや、アートランドのアニメーション企画・制作事業を売却したことで売り上げが減少したものの、音楽・映像コンテンツの好調な実績や、映像事業の固定費圧縮が奏功。 ■デジタルコンテンツ事業は、売上高27億5700万円(前期比20.4%減)、セグメント損益7700万円の赤字(前期17億8100万円の赤字)だった。英国子会社Rising Star Games Limitedの株式売却で売り上げが減少したが、同社の損失分が減少したことや、国内で発売した新作の採算性が改善したことなどで赤字幅が縮小した。 ■舞台公演事業は、売上高7億6200万円(前期比37.6%減)、セグメント利益7100万円(同6.9%減)だった。前期実績181公演から73公演と計上された公演数が大幅に減少した、としている。ただし、1stシーズン簡潔に伴う公演の活況により、観客動員数や物販売上が好調だったため、利益率は改善した。   ■2012年3月期の見通し 2012年3月期は、売上高70億円(前期比0.5%増)、営業利益2億3000万円(同13.7%増)、経常利益1億9000万円(同28.5%増)、当期純利益1億8000万円(同37.1%増)を見込む。この数字には、本日発表したAQIとライブウェアの合併の影響は含まれていない。 セグメント別の取り組みは以下のとおり。 音楽映像事業では、引き続き「プリキュア」シリーズと「ミュージカル『テニスの王子様』」シリーズにより安定収益を確保しつつ、新たなシリーズ作品の発掘に向けたマスターライツの拡充やスマートフォン向けコンテンツ配信への対応など、収益の多様化を図る。 ■デジタルコンテンツ事業においては、「ニンテンドー3DS」やNGPなど新ハードへの転換期を好機と捉え、新ハードへの確実な対応とともに、新たなオリジナル作品の創出にチャレンジする。オンラインゲーム分野でも、PC・モバイル・スマートフォン等のデバイスや国内外を問わずにソーシャルメディアを最大限活用する。 舞台公演事業では、累計観客動員数100万人を誇る「ミュージカル『テニスの王子様』」の2ndシーズンの本格始動とともに、新たな舞台作品の創出に努めていく。
株式会社マーベラス
https://www.marv.jp/

会社情報

会社名
株式会社マーベラス
設立
1997年6月
代表者
代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
決算期
3月
直近業績
売上高253億4100万円、営業利益24億8800万円、経常利益29億3100万円、最終利益19億2500万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7844
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